小さくなる日本

2011.02.11

UCサンディエゴのIR/PS(International Relations / Pacific Studies)では、Pacific Leadership Fellowとして、公開のスピーチの他に、IR/PSに在籍している様々な研究者との意見交換、大学院生達とサンドウィッチを食べながらのインフォーマルな意見交換会、日本政治、日本経済のクラスでのゲストスピーカー、大学院の日本語のクラスで日本語での意見交換会、日本からの研究者・大学院生・日本を研究している院生などによる「Asameshikai」という名前の夕食会、IR/PSの学部長と伊原総領事を中心としたTPPなどに関する意見交換会、サンディエゴカウンティにおける基地の経済的な影響を調査しているExport Accessのメンバーとの意見交換、マスコミの取材など多彩なスケジュールが目白押し。

その合間を縫って、サンディエゴ周辺の海軍、海兵隊の基地を視察し、軍の関係者からサンディエゴカウンティ(かつては全米最大面積のカウンティで、東部が独立した今もロードアイランド州やデラウェア州よりも大きく、予算で言えば相当な数の州の予算よりも大きい)との関わりについて、また、サンディエゴカウンティ側から見た軍との関わりについての話を聞く。

ちなみにサンディエゴカウンティは、わずか五人の選挙で選ばれたスーパーバイザーが行政を行っている。

サンディエゴの基地は24隻の攻撃型潜水艦(全て原子力)と4隻の原子力空母をはじめとする米軍艦艇の母港であるが、今日に至るまで原子力に関する事故、事件は起きていない。特に原子力艦船の事故だけのためのプランはないが、国境が近く、軍事基地があり、空港と港があることからテロ対策は常にカウンティとして緊急事態を意識をしている。

サンディエゴカウンティは、原子力の事故、テロ、化学物質その他による重大な事件(かつて極めて強い毒性を持つ化学物質が漏れたとの誤報事件あり)、および山火事などを含めた一般的な非常事態に対するカウンティ緊急プランを持ち、かつて山火事で10万人を避難させたことがある。

サンディエゴカウンティの「リバース911」では、一時間に40万軒に自動ダイアルで電話をかけ、避難などを呼びかけることができる。

ミラマー海兵隊飛行基地による騒音問題はサンディエゴカウンティでも問題ではあるが、ジェット機よりもヘリコプターの方が低空で長く飛び(速度が遅いため)、飛行経路が広いことから問題視された。

軍人による犯罪はサンディエゴカウンティでも起きているが、それにより基地が封鎖されたりということはない。

サンディエゴは長く基地の街であったこともあり、また基地がもたらす経済的なメリットも市民には認識されているが、基地や艦船の開放日をもうけるなど、認識を深めてもらうことを地道に実施している。

IR/PSはかつて経済競争をしていたころに、日本を研究しようと創設された研究機関であるが、最近は完全に焦点が中国に移ってしまったようだ。キャンパスでも、中国人、韓国人に比べ、日本人のプレセンスは極めて小さい。



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