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恋人はサンタクロースなら民間議員は内閣府
2015.05.20
プライマリーバランスをどうするかについて、経済財政諮問会議で議論された云々という記事が数日前の新聞各紙をにぎわした。
その中で、「民間議員」がああだ、こうだと意見を述べたと各紙書いている。
ところが各紙、判で押したように「民間議員」としか書かない。
民間議員って誰だ、民間議員はみんなそう思っているのか。
しかし、各紙の記者によると、民間議員の意見なるものを書いているのは内閣府です。この辺では周知の事実です、という。
だったらなんで各紙、そう書かないの。
大本営発表の通り、「民間議員がこういっています」と記事には書くが、でもこれは内閣府の意見なんだよね、俺は知ってるもんね、などというならば、誰が新聞を読みたいと思うのか。
「ベースケースではプライマリーバランスの赤字が17兆円を超えるが、経済成長ケースではそれが税収増により9.4兆円まで圧縮できるという試算を発表した内閣府が、民間議員の口を借りて、もっと税収が増えるから赤字は9.4兆円より小さくなると言い出した。
それならば、内閣府は試算をやり直すべきではないか。
経済成長ケースでも全要素生産性がバブル並にまで伸びることを前提としているが、さらに税収が増えるというのは、試算からどんな前提が変わったのか。
なぜ、内閣府は自分でそう言わずに、民間議員の影に隠れて言うのか。
そもそも民間議員はみんな、それに同調しているのか。
自分で意見をまとめない民間議員に何の価値があるのか。」
という記事を書いてしかるべきではないか。
最近の財政再建の取材は、「紙をください」ばっかり。
他社よりも1日早く紙をくれれば、紙面で大きく取り上げます!
それはジャーナリズムではない。
発表されたものをそのまま記事にするのではなく、それを批判的に見て、きちんと解説し、付加価値をつけて記事を提供するのがジャーナリズムではないか。
しかし、「民間議員」というのは呼称も変だ。