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エネルギーミックス経産省案
2015.05.20
経産省がつくったエネルギーミックスの案が自民党に示された。
自民党の額賀調査会長は、経産省のいうベースロード電源なるものを欧米と遜色のないレベルにすることを求める提言を官邸にもっていっている。
しかし、経産省案は、2030年にベースロード電源の比率が56%になるという案を示した。
欧米が50-40%程度まで「ベースロード電源比率」を下げようというのに対して、それに大きく後れを取るものになっている。
「遜色のない」どころではない。
しかし、そうした提言を出した額賀調査会長は、経産省案に対して怒りを見せることもなかった!?
経産省案によれば、原発の比率もおかしい。
既存の原発を40年で廃炉にしていけば、原発比率は11-13%程度にしかなり得ないのに対して、経産省案では20%を超えている。
経産省の説明によれば、60年まで原発を使い、稼働率を引き上げれば、この数字は達成可能だとしている。
原発の稼働率は、これまでも引き上げる引き上げると言い続け、それができずに、結局、石炭で差を埋めたということの繰り返しだった。
同じ間違いを平然と繰り返そうとしている。
再稼働もしていないのに、最初から原発を60年使いますというのも、おかしな話だし、再処理、核のゴミについては頬かむりしたまま。
欧米は2030年に再生可能エネルギーの比率を40%程度まで引き上げる目標を掲げている。燃料コストがかからず、自給自足ができるエネルギーを獲得する欧米諸国と、化石燃料と原発に頼る日本では、エネルギーの安全保障や競争力に差が出てくることになる。