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第百九十回国会 衆議院災害対策特別委員会 河野太郎内閣府特命担当大臣(防災)所信

2016.03.26

第百九十回国会 衆議院災害対策特別委員会 河野内閣府特命担当大臣(防災)所信表明

防災担当大臣の河野太郎でございます。

第百九十回国会における御審議に当たりまして、災害対策に関する私の所信の一端を申し上げます。

我が国は、その自然的条件から、各種の災害が発生しやすい特性を有しております。

こうした我が国の特性を踏まえ、防災は国家の基本的かつ極めて重要な任務であるとの認識に立ち、災害に強い国づくりを進めてまいる所存です。

明日を以て発災から五年が経過する東日本大震災に加え、この一年で見ても、豪雨、火山噴火、地震、大雪等の災害が発生いたしました。

これらの災害により亡くなられた方々とそのご遺族に対し、深く哀悼の意を表しますとともに、すべての被災者の方々に心からお見舞い申し上げます。
 
続きまして、防災対策の主な課題と取組方針についてご説明いたします。

まず、各地で活発な活動が見られている火山に対する防災対策の強化です。一昨年九月に発生した御嶽山噴火を受けて、「火山防災対策推進ワーキンググループ」での検討を行い、昨年七月には活動火山対策特別措置法の一部を改正する法律を成立させていただきました。

同法律に基づき、本年二月に、中央防災会議の答申を踏まえ、「活動火山対策の総合的な推進に関する基本的な指針」の策定及び「火山災害警戒地域」の指定を行ったところです。

今後も引き続き、ワーキンググループの提言の実現や改正活動火山対策特別措置法の目的の達成に向けて、政府一体となって取り組んでまいります。

次に、昨年九月に発生した関東・東北豪雨災害を踏まえ、水害対策の強化に取り組みます。

現在、防災対策実行会議の下に設置した「水害時の避難・応急対策検討ワーキンググループ」において、避難のあり方や応急対策の強化について検討を進めており、本災害で顕在化した課題について今月中に改善策を取りまとめ、速やかに対策を進めることとしています。

また、近年、気候変動に伴い、極端な雨の降り方が顕在化するなど、様々な自然災害の激甚化が進んでいることを踏まえ、昨年十二月より、幅広い分野の第一人者の方々をお招きした「『防災4.0』未来構想プロジェクト」を立ち上げ、社会全体として災害のリスクに備えるための検討を進めてまいります。

続いて、今後発生が危惧される首都直下地震や南海トラフ地震への対策についてです。

首都直下地震については、昨年三月に「首都直下地震緊急対策推進基本計画」を変更し、関係機関が認識を共有し、一体となって地震対策に取り組むための減災目標等を設定したところであり、今後、目標の達成に向けて、首都中枢機能の継続性の確保や、耐震化・火災対策等の取組を推進してまいります。

また、今月中に、発災時の具体的な応急対策活動に関する計画を策定いたします。

今後、昨年三月に策定した「南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画」と併せて、関係省庁や地方公共団体と連携して、緊急災害対策本部事務局運営訓練や現地対策本部運営訓練等の各種訓練を通じて、その実効性確保・向上に向けた取り組みを進めます。

これらの様々な災害対策の推進に当たっては、「公助」のみならず、「自助」・「共助」の取組いずれもが重要であると考えております。

こうした認識のもとに、地区防災計画制度の推進をはじめ、災害教訓の継承、防災ボランティア活動の環境整備、企業における事業継続の取組計画の普及等の取組を進めるとともに、国民の皆様にも、日頃から食料品等の備蓄や災害保険への加入等の災害への備えに取り組んでいただけるよう、防災意識の啓発に努めてまいります。

また、昨年十二月には、我が国を始めとする百四十二カ国が共同提案していた「世界津波の日」が国連総会において採択されたことも踏まえ、津波防災の啓発活動に、より一層取り組むとともに、総合防災訓練大綱に基づき国や地方公共団体において、防災の日や津波防災の日を中心に防災訓練を総合的かつ計画的に実施することで、多様な主体の連携による防災力の向上に努めてまいります。

国際防災協力については、昨年三月に我が国で開催された「第三回国連防災世界会議」において採択された「仙台防災枠組2015-2030」に基づき、東日本大震災をはじめとする幾多の自然災害から得られた知見や教訓、我が国の防災技術や防災体制等を世界と共有し、国際社会において「防災の主流化」を積極的に推進してまいります。

以上申し上げましたとおり、東日本大震災や一連の災害からの迅速かつ円滑な復旧・復興と、これらの災害を教訓とした災害対策の一層の充実を実現し、災害に強い国づくりを進めるため、大きな使命感と責任感を持って全力を尽くしてまいる所存です。

野田委員長を始め、理事、委員各位の格別の御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。



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