国連事務総長選挙

2026.04.11

国連に選挙の季節がやってきます。

グテーレス事務総長の後任を選ぶ選挙です。

グテーレス事務総長の後任選びの第一歩となる非公式対話が4月21日から始まります。

これは候補者が順番に総会で所信を述べ、質問を受けるという二日がかりのプロセスです。

今回の選挙には、二つの争点があります。

一つは地域ローテーション。

地域ローテーションは、明文化されたルールではありませんが、今回はラテンアメリカの順番だとひろく言われています。

もっとも10年前は東ヨーロッパの番だと言われていましたが、東ヨーロッパがまとまりきれず、非公式対話で素晴らしいパフォーマンスをした西ヨーロッパ、ポルトガル出身のグテーレスが隙を突いてさらっていきました。

関係者に言わせると、他の候補者はグダグダだったようです。

もう一つの争点はジェンダーです。

これまで事務総長に女性がついたことはありません。

昨年11月に、安保理議長と総会議長が連名で、加盟国は次期事務総長候補に女性を指名すべきだというレターをだしたぐらいです。

今回、4人の候補者が名乗りを上げています。

まずバチェレ元チリ大統領、74歳の女性です。

チリの大統領を二度務めた後、UN Womenの初代事務局長、国連人権高等弁務官を歴任し、経歴的には問題ありません。

今年2月にチリ、メキシコ、ブラジルの参加国が推薦して立候補しましたが、3月に政権交代があったチリの新政権が推薦を撤回しました。(メキシコ、ブラジルは引き続き推薦しています)

自国政府の推薦は必須ではありませんが、さすがに勢いがそがれた感じがあります。

さらに事務総長は任期5年、多くの場合、二期務めます。

74歳の年齢を考えると、10年やれるかという懸念をもたれているのもマイナスです。

二人目はコスタリカ出身のグリンスパンUNCTAD事務総長、やはり女性で70歳。

コスタリカで閣僚ポストを歴任し、副大統領を務め、国連で数々のポストを経て事務次長、そして現職はUNCTADの事務総長です。

他の候補者と比べると「地味」ですが、敵のないコスタリカ出身ということもあり、消去法でこの人になるのではという声も少なくありません。

マイナスポイントは、ユダヤ系ということにアラブ諸国がどんな反応をするかということでしょうか。

三人目は、ラテンアメリカ、アルゼンチン出身、しかし、男性、65歳のグロッシーIAEA事務総長です。

私も何度か会談したこともありますが、エネルギッシュ。

アメリカやロシアともわたりあえるやり手です。

ただし、その分、敵も多いと言われています。

アルゼンチンのミレイ大統領がトランプ大統領と良い関係を保っている限り、アメリカの支持を得られるのではないかと解説する人もいます。

年齢も若く、評価もされていますが、今回の選挙で、ジェンダーがどれだけの要素となるでしょうか。

四人目はサル元セネガル大統領。

可能性は少ないというのが一般的な声です。

ラテンアメリカでもなく女性でもありませんが、それだけではなく、セネガルの大統領を12年務めたにもかかわらず、AUの統一候補として推すことに20カ国が反対し、AUの議長国のブルンジが推薦して今年の3月に立候補しました。

現時点ではこの四人が名乗りを上げていますが、この後、新たな候補者が名乗りを上げることもできます。

4月21日、22日の非公式対話の後は、7、8、9月ごろまでに安保理で非公式の予備投票(ストローポル)が行われます。

これは安保理の理事国が候補者ごとに「支持Encourage」「不支持Discourage」「判断保留No Opinion」を表明します。

さらにプロセスが進むと、常任理事国は色付きの投票用紙、非常任理事国は白い投票用紙で投票し、常任理事国の拒否権が発動されない候補者は誰かがわかるようにしていきます。

9月には安保理で正式な投票が行われ、全ての常任理事国が拒否権を発動しないこと、15カ国のうち9カ国の賛成を獲得することの二つを満たした候補者一人が安保理から総会に推薦され、総会で形式的に承認されて、事務総長が決まります。

安保理は総会に候補者を1人ではなく2人示すべきだという意見がないことはありませんが、今回もやはり安保理が1人に絞ることになるでしょう。

日本は、安保理のメンバーではないので、投票権はありません。



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