最近読んだ本

2020.04.22

防衛大臣を拝命して、本棚にたまっていた本を何冊か読みました。
 
「風鳴り止まず 真珠湾編」  源田実著
 
旧海軍の第一航空艦隊参謀として、真珠湾をはじめ様々な作戦に参加し、戦後、防衛庁に入り、航空幕僚長を務め、参議院議員を四期務めた著者が、真珠湾に備えた準備について書いた本です。
 
これを読むと、日米開戦に備えて、海軍が何を考え、どう備えようとしたかがわかります。
 
太平洋戦争と言えば、日米交渉、ハルノート、そして真珠湾攻撃と、一直線に進んだと多くの日本人は思っているのではないでしょうか。
 
ちょっと違った視点で、開戦までを描いたのが
 
「日英インテリジェンス戦史」 小谷賢著
 
英米が解読した日本の暗号を基に、チャーチル政権がどう対日外交を組み立てていったかを解説した本です。
 
これだけ暗号が解読されて、手の内をさらしていたのか、と驚くやら、あきれるやら。
 
上記の「風鳴り止まず」をはじめ、太平洋戦争前夜について書かれた書物の多くは、日米交渉と日米がいつ開戦するかということがテーマになっています。
 
しかし、この本は、日本の北部仏印進駐から開戦までを描いていますが、いかにチヤーチルがアメリカ抜きで日本と戦うことになるのを恐れていたか、そのためにいかに対日戦争にアメリカを巻き込もうと努力したかが、描かれています。
 
もしアメリカ抜きでイギリスが日本と戦争をしていたら、アジアにおけるイギリス帝国は崩壊するということを、チャーチルは恐れていたと著者は言います。
 
開戦後、英領マレーのコタバル、南部タイへの日本軍上陸、シンガポール陥落、プリンスオブウェールズとレパルスの喪失と続き、それでもまだ、チャーチル政権は日本軍を過小評価していたことに気づきます。
 
これまで都は違った視点から開戦までを描いたこの本を参照しながら、チャーチルの書いた第二次大戦回顧録を読み返したいと思いました。
 
 
「マイ・アメリカン・ジャーニー コリン・パウエル自伝」
 
大昔に読んだ本ですが、防衛大臣に就任して、読み返してみました。
 
ボブ・ウッドワードの「司令官たち」にも描かれているノリエガ逮捕、フィリピンのクーデター未遂、湾岸戦争などが描かれています。
 
国防長官と統合参謀本部議長をはじめとする軍との関係を興味深く読み返しました。
 
最初に読んだ時には気がつかないことも多く、自分の背景によって、本はいろんなことを教えてくれるということに、改めて気づきました。
 
ドナルド・ラムズフェルド、アシュトン・カーター、ロバート・ゲイツ、ジム・マティスと歴代国防長官の自伝が、私の本棚に並んでいます。



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