99年6月20日号
1999.06.20
皇后陛下ご尊父(この肩書きで正しいのだろうか)ご逝去に伴い、弔問記帳を皇后陛下がお受けになる旨、連絡がある。
不思議な事に、自民党本部人事局からの通達で、XXXの旨の連絡が衆議院秘書課からあったからお知らせします、となっている。
なんで衆議院秘書課は衆議院議員に直接連絡しないで、政党を通すのだろうか。
国会法よりも一政党の幹事長からの手紙を優先し、議員の法案提出もさせない衆議院の体質を見たようでため息。
とにもかくにも午前九時から午後九時までの間に宮殿北溜にて受け付けるとある。
服装指定はダークスーツに黒ネクタイ(喪章はつけない)。
これが結構大事な事で、黒い服装はいけない。
まだ、学生のころ、お通夜に黒い礼服を着ていって、オヤジに張り倒されたことがあったが、お通夜に黒い服を着ていくのは用意して待っていた、ことになるから絶対にしてはいけないことらしい。
だから、皇族はお通夜には黒い服を着ていかないし、黒い服で弔問も来ないでくれとい
うことなのだろう。
ただ、最近のお通夜にはみんな黒い服で来るから、相変わらず普通の服に黒ネクタイで行くこっちの方がなんとなく気後れする。
閑話休題。
皇居には車で、坂下門か乾門から入らねばならない。
坂下門はちょうど前の道路が歩行者天国(サイクリング天国?)になっているので、北の乾門に回る。
皇宮警察に「記帳に」というと番号札をくれて通してくれる。
乾門を入って真っ直ぐに南におりて、宮殿のほうに右に曲がったところが北車寄。
黒い制服(これはいつもの制服だから黒い)を着た、えっとなんて言えばいいのか職名がわからん、がさっと出迎えてくれて、車を降りて宮殿に入ったところが北溜。
記帳台がおいてあって、横長の半紙が広げられ、すずりがおいてある。
筆に墨で、官職と氏名のみを記帳する。
いやー、書道をやっておけばよかった、と冷や汗をかきながら「衆議院議員 河野太郎」と書いて、ふと横をみるとケッコウみんな苦労したんだなと微笑みたくなるような字もあった。大使、県会議長、県知事、某新聞社社長などがいらしていた。
横文字圏の大使達はどうするのだろうとふと考えた。
タコ踊りになってしまった「衆議院議員」と書きなれているせいかちょっとましな「河野太郎」が終わると、それで記帳終了。
一礼して車に戻り、しゃーっと乾門から出ておしまい。
約十分。
皇后陛下がこの記帳された字をごらんになるのだろうか。
(ちなみに、皇居は事前に申し込めば結構奥まで見学ができます)