G7会合記者会見4月30日

2023.05.09

一昨日(4月28日)の官民DXサミットに続き、昨日、本日の両日、G7デジタル・技術大臣会合が成功裏に開催されました。

まず会合開催にご協力いただいた群馬県・高崎市・伊香保等地元自治体の皆様に深く感謝を申し上げます。

榛名山はじめ美しい山々、美味しいお肉や山菜、知事自ら陣頭に立っての素晴らしいホスピタリティのもとで、閣僚同士で真摯かつ率直な議論を行うことが出来ました。

参加された各国の閣僚の方々からも賛辞が寄せられていました。

日本の優れた技術の展示とあいまって、群馬の魅力はもちろん、日本の魅力を発信するショーケースとなったのではないかと思います。

本会合では、岸田政権の重点政策であるDFFTについて歴史的進展がありました。

第一に、DFFTの具体化に向けた優先事項を確定し、第二に、その優先事項を実行するための国際枠組みの設立について合意しました。

DFFTの具体化に向けての優先事項は、「デ-タローカライゼーション」への対応、
「政府のデータアクセスにおける信頼性向上」による知財搾取やプライバシ―侵害の回避、データ保護制度の相互運用性等の「規制協力」、企業や国境の壁を超えた「データ連携」の4つの柱と、併せて、マルチステークホルダーでの問題解決を志向する、というアプローチを実現することです。

また、この新しい枠組みは、「データ」というトピックについて、常設の事務局を持つ史上初めての官民連携型の国際組織となります。

2019年の日本でのG20での取組開始から、ロードマップを策定した2021年のG7議長国のイギリス、アクションプランを策定した昨年のG7議長国のドイツとバトンをつないでいただいたことに感謝します。

この二年間のおかげで、日本でのG7開催の今年こそDFFTを具体化しようという大きな方向性は、私が年初に各国を往訪した当初から共有できていたと思います。

しかし本日に至る交渉はロングランとなりました。

DXは社会に大きなインパクトを与えるので、その柱であるデータ政策に関する重点は当然、各国間で異なります。

各国それぞれにDFFTをより良い取組にしたいという思いがあり、それが交差しました。

それでも今回交渉がまとまったのは、夜を徹して調整、知恵を出した事務方の努力と閣僚の皆さんの政治的決断の結果であり、議長として汗を流した関係者に深く感謝いたします。

この新しい国際的な枠組みの設立については、広島で各国首脳からも支持とコミットメントを得たいと思っています。

その上で来年中にも設立を目指しています。

今後は、データの越境移転時の課題解決につながる具体的なプロジェクトの実施を目指します。

日本は、データに関する規制の国際データベースや新しい個人情報保護のための技術の活用に向けた規制のサンドボックスを提唱していますが、広く官民の関係者の提案を募りたいと思います。

来年の議長国はイタリアですが、今回はヴァレンティー二副大臣に参加いただきました。

今回設立に合意したモメンタムを継承してほしいとお願いし、快諾をいただいています。

また、今回、ウクライナ、インド、インドネシアの三カ国を招待し、議論を行いました。

ウクライナからは、イオナンデジタル省次官に、有事にも関わらず来日いただき深く感謝しております。

平時に培ったデジタル文化を有事に展開し、いかに自分たちの国民、土地、文化、価値を守っているかを共有していただきました。

急速なデジタルイノベーションが進むグローバルサウスの意見にも耳を傾ける必要があるとの認識のもと、インドのヴァイシュナウ鉄道通信電子IT大臣、インドネシアのタイーバ通信情報省次官にご参加いただきました。

DFFTには、G7を超えた関心があることを再認識するとともに、グローバルサウスを含めてDFFTに関する有志国の輪を広げて行くことがこれからの課題です。

世界で今生成型AIが話題になっていますが、データが偽情報であれば、フェイクニュースを含めて社会に混乱を巻き起こすソリューションを生み出してしまいます。

また、データの取扱いにおいて、個人情報保護が意図されず、プライバシー侵害がおきれば、AIが容易に人権侵害を生み出します。

AIが生成型AIに飛躍的発展を遂げる今こそ、機会の最大化とリスクの最小化のためにDFFTが重要となるでしょう。

DFFTの具体化、IAPへの世界の期待は高いと感じます。

日本のデジタル大臣として、新しい枠組みの取組の先頭に立っていきたいと思います。



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