唐来参和

2013.01.06

昨年亡くなった小沢昭一さんに、『唐来参和』という井上ひさし原作の一人芝居がある。引退興行と称して十八年間に六百回以上、演じたそうだ。
小沢昭一さんの唐来参和は一部、二部に分かれていて、まず第一部の前口上で小沢昭一さんがその唐来参和の時代背景を詳しく説明する、そのうえで、第二部の一人芝居が演じられる。
うちのオヤジが新自由クラブをやっていたころ、突然、演説の練習につきあえと言われて、何をするのかと思ったら、この小沢昭一さんの唐来参和を一緒に見に行ったことがある。
前口上と芝居の幕間に、演説というのは、この芝居の小沢昭一さんの前口上のようにやらなきゃだめなんだ、これが演説の手本なんだとオヤジがさかんに言っていたのを思い出す。
要するに、おもしろく、わかりやすく説明するのが大事で、大声でがなり立てている演説なんか、誰も聞いたりしないということだった。
唐来参和は全部で四、五回見たが、毎回、少しずつ、前口上が違ったような気がした。
各地で原発に関する講演を頼まれたりすると、なるべくおもしろくて、わかりやすく聞いてもらえるためにはどうしたらよいか、ずいぶんと考えて練習をしたりした。
そのお手本がもう見られないのは大変に残念だ。
ちなみに、唐来参和とは、江戸時代の黄表紙の作者で和泉屋源蔵という人のことらしい。



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