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20mSVの文部科学省のロジック
2011.04.30
小佐古敏荘内閣官房参与が辞任した。
福島県内の小学校や幼稚園の校庭利用基準を20mSVにするということに反対しての辞任だ。
この件に関して細野豪志首相補佐官は、「われわれが最もアドバイスを聞かなければならない原子力安全委員会は年間20mSVが適切と判断している。政府の最終判断だ」と発言しているが、本当にそうなのだろうか。
細野補佐官は、この数字は高すぎると主張していた。それに対してこの数字でいいと言っていたのは文科省の政務三役だ。文科省の政務三役の主張は、この数字を 下げると、福島県内の小学校のなかに疎開せざるを得ないものがでてくる。この状況で子供を移動させるのは、精神的な負担が大きいとして反対している。
しかし、戦時中に、子供たちは大勢、疎開した。つらいこともあったかもしれないが、命を考えれば、やむを得なかった。今回のことも、たしかに精神的につらいこともあるかもしれないが、将来の健康に被害が出かねないことを考えれば、疎開もやむを得ないのではないか。
問題は、この文科省のロジックではなくて、原子力安全委員会のロジックで数字を動かさないと対外的に発表されていることだ。
原子力安全委員会に対する信頼も揺らぐし、どういうメカニズムで政府内の決定が行われているのかもわからない。