オンラインの内訳

2009.01.23

現在の刑罰では、懲役刑か執行猶予のどちらか二者択一ということになっているのを、執行猶予ではなく社会奉仕をさせる、あるいは刑そのものを執行猶予にするのではなく刑の一部を執行猶予にして刑務所から出して社会奉仕をさせるなどの選択肢があるべきではないかと、杉浦法務大臣の時に、社会奉仕命令や刑の一部執行猶予などについて、法制審議会に答申を求めた。

さらに、保釈のあり方についても答申を求めた。

ところが、法務省の一部に後ろ向きの声があるという声もあり、杉浦元法相が、法務省が後ろ向きならば議員立法でやってでも実現させるとぶちあげ、自民党の司法制度調査会に、保釈・社会奉仕命令などのあり方に関するワーキングチームを設立し、法制審議会と並列で議論をしようという動きになっている。
杉浦法相の下で副大臣だった河野太郎と政務官だった三ツ林代議士が杉浦親分によばれ、チームが立ち上がったら手伝え!
へい、親分、わかりましたということで、チームの立ち上げに向けて秒読みになってきた。

不動産登記のオンラインの実績が昨年、目標に少し届かずで終わった。ただ、オンラインの大半が特例方式といわれるもので、完全オンラインがどれだけあったかは不明だった。

登記識別情報をどうするかの問題もあるので、完全オンラインがどのぐらいあるのか、登記識別情報が使われている申請がどのぐらいあるか、実績を調べる必要があるねという話を民事局としてきた。

法務局をいくつか選んでサンプル調査とか、悉皆調査とかいろいろといっていたが、民事局の肝いりで、502の登記所全てで、三日間にわたる悉皆調査ということになった。

我が国初、オンライン申請の内訳調査の結果は、(平成20年11月26日から28日の三日間の申請)下記の通り。

オンライン申請件数  19687件 総申請数の約9%
 うち完全オンライン  216件 オンラインの1.1%
   特例方式    19471件 98.9%

完全オンライン216件のうち
 登記識別情報の提供を要する件数  10件 4.63%
  うち登記識別情報の提供      7件
    本人確認情報の提供      3件
 登記識別情報の提供は不要の件数  206件 95.37%

特例方式19471件のうち
 登記識別情報の提供を要する件数 5749件 29.53%
 登記済み証の提供を要する件数  5200件 26.70%
 識別情報・登記済み証不要の件数 8522件 43.77%

登記識別情報の提供を要する5749件のうち
 登記識別情報の提供があった件数 5371件 93.42%
  うち規則67条で提供省略件数    2200件
 本人確認情報の提供があった件数  232件  4.04%
  うち識別情報不通知・失効件数   13件
 事前通知があった件数       146件  2.54%
  うち識別情報不通知・失効件数    7件

つまり、オンラインといっても完全オンラインはきわめて少ない。もし特例方式を導入していなければ、会計検査院の指摘を受け、オンラインは中止になっていただろう。

一方、登記識別情報については、かなり使われているのではないかと感じた。

こういう調査なしに、司法書士会や土地家屋調査士会に識別情報についての結論を求めたり、法務省の分科会で議論したりというのはずいぶん乱暴な話だ。何事も正確なデータに基づいての議論が必要だ。



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