福祉的就労への支援

2006.07.13

ぱぱぁ。
なぁに。
おねがいがあるの。
パパ、何でも聞いて上げるよ。
あのね、こんどぱぱがてれびにでたらね、ぼくおおきなこえでぱぱってよぶからね、ぱぱぼくのほうむいてね。
うっ....。(パパ絶体絶命)

アスペンのブレインストームでは日本がアメリカのレーダースクリーンから消えているという危機感を感じたが、それはアメリカだけの話ではない、なん とお隣の韓国からも日本が消えつつあるという本が出た。しかも、その本(「脱日する韓国」澤田克己著)を読むとなんとなくつじつまが合う。韓国や中国のこ とを感情的に取り上げた本は多いが、これは読んでうーんと考えさせられる本だ。
日本を冷静に外から見つめ直すことが必要だ。

ホンダの部品の組み立てをしている授産施設「しんわルネサンス」を見学させて頂く。
ホンダの支援の下、しんわルネサンスでは、ホンダのアコードのキャニスタをはじめ、いろいろな自動車部品の組み立て加工を行っている(かつて私も自動車部品産業の経験をしたことがあるが、あの自動車の品質要求をクリアしているのだ)。
しんわルネサンス福祉工場では、最低賃金が適用される(月給約12万円)雇用者が17名、そしてしんわルネサンス社会就労センター(通所授産施設)では、 平均月額工賃五万五千円で70名が働いている。授産施設の平均月額工賃が一万円程度であることを考えると、このホンダ・しんわルネサンス連合は非常に良質 な仕事を障害者に発注し、障害者たちがそれをやり遂げているということに感銘する。

この施設の関係者から鋭い指摘が出された。
日本の障害者福祉は、企業の雇用を前提として、法定雇用率やその他の制度ができているが、現実は養護学校を卒業しても企業に就職できる者は1%程度に過ぎ ない。しかし、それ以外の大多数の障害者が身を寄せる授産施設などの「福祉的就労」は非常な貧困状態におかれている。この福祉的就労の部分を改善していく ことが急務なのではないか。
例えば、しんわルネサンスでは、ホンダの協力により、最低賃金が適用される雇用が17名生まれ、その他に授産施設の平均賃金を5倍近く上回る賃金を払える 雇用が70名確保されている。しかし、現状は、発注先に生まれたこれらの雇用はホンダの法定雇用率には一切計上されないのである。
知的障害者や精神障害者にとって本格的な雇用がハードルが高いならば、授産施設の平均工賃をいかにして高くすることができるかを考えなければならない。そ のためには、授産施設に良質な業務を発注しようという企業の後押しをするような仕組みを作る必要があるという主張には、耳を傾けるべきだろう。
雇用と非雇用(福祉的就労)の格差を少しでも埋めるような努力が必要だ。

しんわルネサンスでもホンダの本社でも、その他の日本の製造業でも品質管理ということに関しては、同じような感覚があるだろう。つまり、欠陥がでればその原因を徹底的に追及し、欠陥を出さないような体制を作る。
僕も富士ゼロックスでは入社後じつに半年間研修所に缶詰になって品質管理の考え方をたたき込まれた。
それに対して役所は、出した欠陥が大したことがないと言い張るためにどうするか考える。本来は、欠陥が大きいか小さいかが問題なのではなく、欠陥が出たことが問題であるはずなのに。
法務省でも同じようなことがある。法務省には裁判所からも人がきているが、やっぱり反応は役人的だ。裁判官になるような人が、欠陥を出したということに対 して、日本の製造業に携わっている大部分の人間とまったく違う感覚でいることは問題だ。裁判員制度が始まれば、裁判官のこうした感覚も明るみに出てしま う。裁判官が製造業に人事交流で出たりする仕組みも必要なのではないだろうか。



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