UAE・ヨルダン出張報告前半

2006.05.02

UAE・ヨルダン出張報告(前半)
4月29日
夜、羽田発、関空経由ドバイへ。
松本純代議士と我が事務所の中東担当アリ・イタニ同行。

4月30日
朝5時半ドバイ着 ドバイ入国に際してエミレーツ航空のファーストクラス、ビジネスクラスはFAST TRACKで行列にならばずに入管手続きを済ますことができる。これは成田をはじめ日本の空港でも研究する必要がある。
グランドハイアットにチェックイン。しばし休憩。
12:00 Dr. Anwar Mohammad Gargash, Minister of State for National Council Affairs
UAEは連邦議会を再建中。半数が選挙で選ばれ、半数が任命制の連邦議会が年内にも立ち上がるはずだ。各首長のリーダーシップが強いため、連邦議会のコントロールが充分ではない。もちろん再建してもチェック機能がどの程度のものになるかは不明だが。
Japan-Arab Leadership Networkの説明をして協力を要請する。

14:00 アブダビ証券取引所
法整備支援の必要性がUAEでどの程度あるのか等ルール作りに興味があったため、証券取引所を訪問する。
UAEの金融界は専門家の知恵を必要としていると力説されるが、日本人はあまりいないねとあっさり。アブダビ証券取引所のCOOは元ニュージーランドの証券取引所の責任者だった人物。
経済法はどちらかというと英米法を中心にしているようだ。UAEには信託法もない。日本は最先端の信託法を導入するとアピールするが、日本の金融が最先端だとは思っていないようだ。
中東全体でルールづくりが急務であると力説された。そのルールづくりに日本がどこまで関与できるかは、外交力だ。

15:00 アブダビ在住の盛正純氏(我が茅ヶ崎事務所の責任者の兄上である)
アブダビとドバイのビジネス環境の違いなどをざっくばらんに教えてもらう。

その後、Belbadiグループのチェアマンで、元UAEの石油相など大臣を歴任した旧知のAhmed Saeed Al Badi邸を訪問。お茶。
彼の兄が前内務大臣で、入管での指紋採取を導入した責任者で、その話をうかがう。指紋だけではなく虹彩の採取もしているそうだ。

夜は元在東京UAE大使と元在東京レバノン大使と夕食。

5月1日
12:00 UAEの副首相ハムダン・ビン・ザイード殿下を宮殿に訪問する。
JALNの運営をAIPUをカウンターパートにする方法から中東のリーダー個人をメンバーにする方法に転換する必要が出てきたため、UAEのリーダーを殿下にお願いする。

13:00 経済省の事務次官
UAEの経済全般、特にGCCとのFTAについて意見交換。
レバノン人のアドバイザーがぴったり寄り添う。

14:00 UAEで活躍しているエジプト人ビジネスマンとランチ。建前でなく本音でUAE経済を語ってもらう。
盛氏と同様にドバイは競争が厳しくもうからない、アブダビの方がビジネスのもうけが大きいと説明してくれる。いずれにしてもドバイは物理的にこれ以上急速に成長はしにくい、と。
UAEの経済に関するうわさ話(あくまでもうわさ話)として、ドバイに建設中の一大埋め立て地パームは日本の空港と同じように沈んでいる(関空のことだ が、パームが沈んでいるという根拠がなにかはわからない。)とか、UAEの株式市場の暴落はサウジアラビア人の投資家が共謀して一斉に株を売りに出たから だ(そんなことをしたら自分もやけどするだろうに)とか、今後に、三年のうちにアブダビに五十万人の中国人労働者が建設プロジェクトのために入ってくる (今アブダビで計画されているプロジェクトが全て着工されると中国企業の契約分でこういうことになるそうだ。)、アブダビがバージアルアラブに対抗して建 てたエミレーツパレスホテルはバージアルアラブほど上手くいっていない等々、笑いながら街のうわさ話をしてくれた。
UAEではケイタリングといえば建設労働者に出す食事をつくることで、建設ラッシュの今、実は一番もうかっているセクターだそうだ。さらに五十万人以上の雇用が増えると、労働者向けに食事を作る食堂で働く人間に食べさせる食事を作る産業が必要になる!?
UAEにはロシア資本がかなり流入しているようで、ロシア人の行くナイトクラブと中国人が行くナイトクラブが分かれているという話もある。
いずれにせよ、なんで日本人はUAEに出てこないのかと誰にも言われる。

アブダビから一路、ラスアルハイマへ。
ラスアルハイマの皇太子と一時間近く話し込む。ラスアルハイマの将来を一身に背負って、UAEの中でも立ち遅れていたラスアルハイマを発展させるために壮 大なビジョンを語る。それと同時に中国の将来についても語る。中国共産党は日本の自民党のように派閥を導入し、コントロールされた民主主義に向けて動くだ ろうと語る。中国がずいぶん気になるようだ。
夜はラスアルハイマのリゾートホテルでベリーダンスを見ながらレバノン料理に舌鼓を打つ。

5月2日
09:00 ドバイに建設中の世界一の高さになるはずのドバイタワーの工事現場を見せて頂く。ドバイタワーの設備を担当する日立プラントの巴山所長が日本人一人で頑張っている。
スケールの大きさにびっくりする。

11:00 パーム、ワールド、そしてドバイウォーターフロントの事務所を訪問。パームの工事を眺める。
世界一のタワーの計画がここにもある。いったいどうなるのか。

12:30 ドバイ空港からエミレーツでアンマンへ。
浅尾慶一郎参議院議員(民主党影の外相)、三井物産戦略研究所の榊原氏、国際大学の信田教授がこの便で合流。



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