2004年12月29日号
2004.12.29
90年代の初頭に富士ゼロックスアジアパシフィックという会社でシンガポールに駐在していた。
ちょうどその時期にFar Eastern Economic Reviewという雑誌がシンガポール政府から弾圧されていた。
まず雑誌そのものはシンガポール国内では発売禁止、しかし、雑誌を丸ごとコピー(広告は全て白抜き)したものがシンガポール政府のお墨付きで限定数だけ販売されていた。
著作権などまるで存在しないがごとく...。
シンガポール政府がこれだけ気にするということは、かなりまともな雑誌だろうと思い、それ以来何となく気にしてきた。
この雑誌がここで内容を一新し、Foreign Affairsのような雑誌に生まれ変わった。(ずいぶん薄いが)
で、その生まれ変わって月刊誌になった十二月号の目次を見て驚いた。
Rehabilitating America
A New Legitimacy Crisis in Beijing
Washington’s Dirty War on Chinese Clothing
How I Learned to Stop Worrying and Forget the Yuan
Taiwanese Democracy Steps Forward
Hamid Karzai’s Key Role in Central Asia
A Call for Revolution in the Philippines
The Coming Challenge to Singapore Inc
Yudhoyono’s Six Challenges to Get Indonesia Growing
Three Takes on Thaksin’s Remaking of Thai Politics
Rediscovering Orwell in Burma
An Inside View of Life in Totalitarian North Korea
A Fresh History of the Qing-British Clash of Empires
A Journalistic Tribute to Bombay
Two Accounts of How China Politicizes Music
中国関係の記事が六つ、アフガニスタン、フィリピン、シンガポール、インドネシア、タイ、ミャンマー、北朝鮮、インド関係の記事がそれぞれ一つ。
日本は何もない!
そりゃ、オフィスも印刷も香港でという雑誌だから中国に焦点が来るのは無理もないのかもしれないが、一応、ダウジョーンズの子会社である。
世界第二位の経済になんの興味もないのだろうか。
世界第二位の経済にこの雑誌の興味を引きつける何もないのだろうか。
日本も国を挙げてIRをする時代になっている。
ちょっとこの号は読む気がしないなあと思っている。