2000年7月6日号

2000.07.06

50回目の七夕祭りまであと数時間と迫った平塚では、七夕飾りの製作も最後の追い込み! これから明日の早朝まで、飾り付けを動かすメカの最終調整が続くのです。台風は大丈夫かな。
さて、総選挙の翌日から、数名の若手の間で、執行部の選挙結果に対する認識がおかしいのではないか、という話になりました。
小選挙区で、個人は当選したものの、自由民主党は、惨敗したではないか。増税のような苦い薬を身体にいいから飲んでください、といって選挙を戦って、それでなんとか38議席減で済んだ、というのならば、信任を得たという言い方もあるが、苦い薬はなにも無く、普通に選挙をやって、これだけの議席を減らしたのだから、まず、負けたという認識に立つのが当たり前で、なおかつ、比例代表は惨敗だったという危機感がさらになければならない。ところが、総裁、幹事長は信任を得た、安定多数を確保したと繰り返すばかり。これでは今後の自由民主党の進む方向を誤る、というのが我々の思いでした。
この選挙は負けだった、このままでは、次の参議院選挙でも自由民主党は国民の信任を得ることができない、だから、自民党を変えなければならない、という我々の危機感を執行部が共有してくれるためには、何をしたらいいのか、と考えて、首班指名で、白票をいれる自民党の代議士を集めよう、そして、第一回目の投票では、過半数が必要ですから、第一回目の投票で決めることができない状況をつくりだすことはできないか、と考えました。そこまでいけば、執行部もほっかむりしてはいられないはずです。
しかし、選挙の直後ですから、みんな地元で挨拶回り等をしていて、東京に出てくるのは首班指名の前日という代議士がほとんどでした。首班指名で造反しようという話を、挨拶回りのあいまに携帯電話でしても、それじゃそうしよう、とはならないわけで、じゃ、今度相談しよう、といいあっている間に三日の晩になりました。
三日の晩に、三回生の某氏のアジトで相談したときには、これではとても数が足りない、だめだということになりました。では、両院議員総会で、執行部にもの申すしかないな、ということになったわけです。ですから、勇気ある発言だった、というお褒めをいただきましたが、私にしてみれば、両院議員総会は、残念賞、敗者復活戦みたいなものでした。
両院議員総会は、総裁、幹事長の挨拶などのあと、新人議員の紹介があっておしまいということになっていましたから、新人議員の紹介の後、それでは他にご発言はありませんか、という声がかかるだろうと思っていました。ところが、両院議員総会長がさっさと閉会しようとしたので、あわてて立ち上がって、ぎちょーーーっ、発言させてください、となったのです。
突然だったこと、内容が内容だったこと、それと、とにかく声がでかかったこと、でインパクトがあったようです。(ちなみに時々、朝、駅頭で、お騒がせしている時以上の声だったと思います。)
総選挙を負けたと思っていないし、このままではいかんともおもっていないし、変わらなければこの党は生き残れないという危機感もないから、派閥均衡、年功序列人事(大臣だけでなく)を執行部はやったわけです。
私が思うに、とにかく大臣をはじめ、人事を派閥と年功序列でやるのが当たり前だと思っていること、その結果、政策は官僚任せになること、だから国会法の規定を無視して、議員立法は執行部のはんこがないと提出を認めさせないなどという法律違反の国会運営を堂々とやること、衆議院議長まで、たらい回し人事のポストの一つにしてしまい、さらに、副議長人事で今回のようなごり押しを平気でして、衆議院の権威を傷つけても平気な
こと、与党でありながら政務調査会というあいまいな組織をつくりあげ、政府と党が二元政治を行うこと、といった自民党の悪しき体質を改善していくことが、国民の皆様からの信頼を回復する唯一の道だと思います。
ただ、今回気をつけなければいけないことは、党内にいろいろな声があり、現象面は一つでも、根は一つではないこと、つまり、選挙前の調整その他で、個人的に野中さんに恨みがあったり、党改革といいながら、森さんを変えることが目的だったり、派閥をひきづっていたりという人もいるわけで、面白がって書くマスコミに踊らされることなく、きちっとした党改革にこの動きをつなげていくためのしっかりとした舵取りをやっていくことが大切です。
(ちなみに今回の副議長選挙では白票が三票ありましたが、その内二票は、自民党の二回生です)



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