G7デジタル大臣会合 トレント
2024.03.20
G7産業・科学・デジタル大臣会合がイタリアのトレントで開催されました。
ここに至るまで事務方の会合が2回、オンラインの事務方の会合が4回、その内1回は延々と12時間続きました。
今年のG7の会合の事前打ち合わせは、ヨーロッパ時間になるため、日本からの参加者は夜から明け方にかけてになってしまいます。
今回は、昨年のG7高崎会合で合意したDFFTに関する国際枠組みや広島AIプロセスで合意したAI規制のフォローアップとイタリアが進めるAIツールキットやデジタル公共インフラなどが議題となります。
各国とのバイ会談では、5月にパリで行われるOECDの閣僚理事会で日本が予定しているガバナンスに関する提案に関して、G7内のコンセンサスをつくることが主目的になります。
3月14日
10:40 羽田発 NH223 14時間50分
17:30 フランクフルト着
21:10 フランクフルト発
22:20 ヴェローナ着 羽田出発からホテル到着まで20時間でした。
3月15日
08:30 ヴェローナ発トレントに車で向かいます。
閣僚の移動用の自動車はマセラッティ。
高速道路で1時間15分ですが、高速道路の出口からは一般車を規制して、議長を務めるイタリアのブッティ政務次官が待ち受ける会場に、各国の閣僚が順番に到着します。
会場はトレントの市役所の建物で行われました。
09:45 G7デジタル大臣会合 レシービング @Palazzo Geremia
正月の内閣改造でバロ大臣の後任になったフランスのフェラーリ大臣は、会議途中で帰国してしまうため、ここで御挨拶。
10:00 デジタルセッション
11:00 カナダ シャンパーニュ大臣とのバイ会談
シャンパーニュ大臣は、ケベック州出身、英語とフランス語に堪能ですが、セッションではイタリア語も話していました。
国際貿易大臣、インフラ・通信大臣、外務大臣を歴任し、現在はイノベーション・科学・産業大臣です。
12:00 イタリア ブッティ政務次官とのバイ会談
ブッティ氏は、ロンバルディア州のコモ市出身、コモ市副市長、下院議員、上院議員を務めています。
現在、首相府政務次官でデジタル化を担当するデジタル転換局のトップを務め、今年のデジタル大臣会合の議長に指名されました。
13:20 閣僚宣言とりまとめ 署名
13:40 Piazza Duomoへ移動
道路を挟んだ反対側の建物の中庭へ移動します。
13:45 集合写真
まずはG7で。
招待国と招待機関も一緒に。
撮影する側は..
14:00 Palazzo della Provincia Autonoma di Trentoへ移動
さらに歩いて10分ぐらいのところにある県庁に移動します。
移動ルートは封鎖され、警備がつきながら閣僚が歩いて移動します。
動物園のペンギンの行進みたいでした。
14:15 ワーキングランチ
県庁の建物で立食のランチです。
しっかりと時間を取ってバイ会談をセットできなかったドイツのヴィッシング大臣、イギリスのバッティ政務次官、国連のギル技術特使とこの時間を利用して、「立ち話」を行います。
「立ち話」とは、バイ会談のように正式にセットして行うものではなく、もう少し略式の「会談」のことで、座って行う「立ち話」もしばしばありますが、今回は、立ち話でした。
ギル技術特使は、インドの外交官出身で、インド外務省で軍縮・国際安全保障課長、ジュネーブ常駐代表・軍縮会議大使を務め、現在は国連事務次長格の技術特使です。
15:30 ぶら下がり取材
日本の記者から質問を受けます。
プレスルームはこんな感じです。
15:50 韓国 コ・ジン(高晋)デジタルプラットフォーム政府委員会委員長とのバイ会談
コ委員長は、民間企業のCEOを務めた経験があり、キム・ヨムサム政権とノ・ムヒョン政権でそれぞれ国務総理と大統領権限代行務めたコ・ガン(高建)元国務総理の長男です。
韓国のデジタルプラットフォーム政府委員会は大統領直属の組織です。
韓国も日本のデジタル庁にあたる組織の設立を検討中で、日本のデジタル庁が設立された経緯や法律、政省令を参考に提供することになりました。
16:30 米国 フィック大使とのバイ会談
トレントからヴェローナに車で戻り、ホテルのレストランの個室でワーキングディナーです。
18:30 EU ヴェステア上級副委員長とのワーキングディナー
ヴェステア上級副委員長は、デンマークの政治家で、社会自由党の党首を務め、連立政権で文部科学大臣や経済・内務大臣などを歴任し、2014年に競争政策担当のEU委員、2019年から競争政策およびデジタル政策担当の上級副委員長に就任しています。
ヨーロッパ議会選挙がこの春に行われ、EU委員会の構成がそこで変わることになります。
3月16日
朝、ヴェローナの街を散策しました。
ヴェローナは、「ロミオとジュリエット」の舞台となった街で、町の中心近くにジュリエットのバルコニーと言われる観光名所があります。
ヴェローナは中世から交通の要所で、街全体がユネスコの世界遺産になっています。
ヴェローナの守護聖人である聖ゼノをまつる聖ゼノ聖堂には聖ゼノの御聖体があります。
数年前に科学的な検証が行われ、北アフリカ出身で、年代的にも言い伝えと相違ないことがわかったそうです。
14:20 ヴェローナ発
15:40 フランクフルト着
トランジットの時間に空港に隣接する鉄道のフランクフルト空港駅のレストランで夕食。
20:45 フランクフルト発 NH224 13時間10分
3月17日
17:55 羽田着