最も強い
2023.04.03
アトピーの治療に使われるステロイドは、強さによってランクわけされています。
例えば
ストロンゲスト(最も強い)
デルモベート
ベリーストロング(とても強い)
フルメタ
アンテベート
リンデロン
マイザー
ネリゾナ
ストロング(強い)
リンデロンV
メサデルム
フルコート
マイルド(中間)
ロコイド
リドメックス
ウイーク(弱い)
プレドニゾン
となっています。
私もアトピーなので、ずっとこういうランクわけで生活してきました。
実は外交の世界でもこういうランクわけがあるんだ、とある日、思いました。
「XX国のこの行動を、最も強い言葉で避難します」という外務大臣あるいは外務省の発言を聞いたことがありませんか。
最初にこの発言を聞いて、私が思い描いたのがこれです。
最も強い言葉
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強い言葉
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少し強い言葉
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きっと言葉の強さによってランクわけされたテーブルがあるんだろうな、最も強い言葉って、どんな言葉なんだろうか。
外交ですから、汚い言葉を使うわけにはいかないでしょうし、罵るような言葉もきっとだめでしょう。
どんな言葉が最も強いのかな。
そこである日、外務省に尋ねました。
「『最も強い言葉』のランクに入る言葉にはどんなものがあるの」
「えっ?」
「結構強烈な言葉なの?」
「....」
「???」
「『最も強い言葉』は『最も強い言葉』ですけど」
「えっ」
『最も強い言葉』とは、文字通り『最も強い言葉』というだけで、なにかそれに当てはまる言葉があるわけではないのです。
「なあんだ」というのが私のリアクションでした。
私が外務大臣の時も、北朝鮮などを非難する時に「最も強い言葉で非難します」と言ったことがあります。
でも、「最も強い言葉」って、どんな言葉なんだろうなと思う人が、きっといるんではないかなといつも思っていました。
「最も強い言葉で非難します」なんて言わずに「最も強く非難します」とでも言えばいいのにと思いました。
今でも外務省が「最も強い言葉で非難します」というのを聞くと、このときのことを思い出します。