北朝鮮のコロナ
2022.06.28
北朝鮮の情報を集めて公開している”38 North”というサイトがあります。
このサイトが最近、北朝鮮国内のコロナ情報を出しています。
6月21日現在、北朝鮮は国内での新型コロナウイルス感染症での死者数は73人であると発表しています。
北朝鮮国内で、ほぼワクチン未接種の470万人が感染したといわれており、それにしては死亡率が異常に低いと言わざるを得ません。
北朝鮮の発表通りならば、死亡率は0.002%となり、全世界の平均死亡率1.18%と比較しても圧倒的に低くなります。
途上国では、たとえばミャンマーの死亡率は3.7%、アフリカのチャドでは2.6%です。
また、多くの国では、コロナ感染の2週間から3週間後に亡くなることが多いのに、北朝鮮では、感染が急速に広がる前に一日あたり最も多くの人が亡くなっています。
北朝鮮の発表では、コロナの感染は4月の末に始まり、5月12日には187,800人が治療を受けていました。
感染はさらに拡大し、5月19日にはその数は754,810人となりました。
しかし、北朝鮮のコロナによる死亡例は、5月13日に21人と最多を記録し、その後減少し、平均して一人以下になります。
北朝鮮でのコロナ死亡例を年代別にみると、5月17日までに亡くなった数は61歳以上と20歳以下が同数になっています。
隣の韓国では20歳以下の死者数は31人に対し、60歳以上は22,859人となっています。
北朝鮮では、検査能力が不足しているために、実際にコロナであるかどうか確認できない例が多く、多くの場合「発熱」と発表されています。
北朝鮮では、感染予防のために都市部でロックダウンが行われているとされています。
発表された感染数は、コロナ対策が必要だと言うことを北朝鮮国内に徹底させるためのものであり、同時にパニックを起こさせないために死者数を意図的に低くしていると思われます。
北朝鮮国内で何が起こっているか正確なところはWHOを含め、外部ではわからないのが現実です。