10月4日離任記者会見

2021.10.31

2021年10月4日     
臨時閣議後記者会見

大臣在任期間を振り返って

先程の臨時閣議で、内閣の総辞職が決定されました。

この1年1か月を簡単に振り返ります。

規制改革について。

菅内閣の一丁目一番地との位置付けでした。

就任直後に、私個人のホームページで「縦割り110番」を立ち上げたところ、数時間のうちに4,110件のご意見をいただきました。

その後、内閣府のホームページで頂いたご意見を合わせ、全部で12,526件に上りました。

規制関連の要望のほか、皆様が日常の暮らしの中で抱えている問題、悩みなども多く寄せられ、政治の足らざるところを改めて深く認識しました。

地方自治体の負担軽減、新たな経済活動の妨げとなる規制の改革、デジタル化対応など、寄せられた課題について、大臣直轄チームや規制改革・行政改革の事務局メンバーと一緒になって解決に取り組んできました。

規制改革に関して、閣議決定した項目は、再エネ分野の130項目を中心に、448項目に上ります。

昨年比で90%増です。

この1年間の規制改革の進展は、皆様もご実感いただいているのではないかと思います。

行政改革について。

行政事業レビューの「秋のレビュー」において、個別の事業の精査という従来の枠組みにとどまらず、事業横断的に政策の在り方を含めた検証を行いました。

これにより、行政事業レビューに新しい基軸を打ち出せたと認識しています。

また、行政改革推進会議の下に、行革の重要課題について継続的に調査・審議を行うためのチームを設置することとしました。

この枠組みにおいて、今後、
・診療報酬支払基金のありかた
・子供の貧困・ひとり親世帯
の2つの課題を取り扱うことになります。

昨年の就任会見の際に、「新たな価値を創造する規制改革」「不正・不公正・不便を許さない規制改革」を目指したいと申し上げましたが、一定の実現ができたのではないかと思っております。

国家公務員制度について。

国難ともいうべき国家公務員志望者の減少、若手離職者の増加といった状況を踏まえ、国家公務員の働き方改革に全力を挙げて取り組みました。

これまでに例のない在庁時間の調査、残業時間に見合った超勤手当の確実な支給、管理職のマネジメント改革、積極的なテレワークの実施など、課題解決に向け一定の成果を残せたものと認識しています。

また、人事院総裁との間で、公務人材の確保・育成、働き方改革に力を合わせて取り組む体制を構築することもできました。

こういった体制も活用しながら、霞が関が魅力ある職場になるための取組が、さらに推進されることを期待します。

沖縄について。

これまでの振興策の有効性について、データを用いた検証を行いました。

エビデンスに基づく政策立案の必要性については、地元自治体にも理解が浸透してきたと受け止めています。

また、現行法の期限後の「新たな沖縄振興策の検討の基本方向」を取りまとめました。

その中で、今後の沖縄の発展のベースとして、子供の貧困対策や教育・人材育成が改めて重要といった考えを示しました。

北方領土について。

四島交流事業などが中止となったことは残念ですが、船の改修など早期再開に向けた準備は整えてきました。

オンラインにより、元島民の方のお話を聞く機会の確保に努め、エリカちゃん・エリオ君のツイッターのフォロワーは、2倍に増えるなどSNSを中心に若い世代への発信を強化してきました。

PFIについて。

今年の6月、「PPP/PFI推進アクションプラン令和3年改定版」を取りまとめました。

その中で、PPP/PFIに詳しい地方自治体の職員を、内閣府に登録してもらい、専門家として、他の地方自治体に派遣する際に支援することなどを決定しました。

ワクチン接種について。

1月18日からこの任にあたりました。

菅総理からご指示をいただいた「1日100万回」、「7月末に希望する全ての高齢者に2回接種を終える」との高い目標を、地方自治体、医療従事者をはじめ多くの皆様、関係者のご協力を頂いて、概ね達成することができました。

これまで、2回の接種完了者は、全人口の6割を超え米国を上回り、欧州主要国に迫っています。

高齢者は、接種完了が9割を超え、厚生労働省の専門家の推計によれば、高齢者へのワクチン接種の進展により、10万人以上の感染、8,000人以上の死亡が抑制された可能性があると報告されています。

10月1日からの緊急事態宣言、まん延防止重点化措置の解除に、ワクチン接種が普及した効果を指摘される専門家も多くいらっしゃいます。

ご協力を頂いた全ての方々に、改めて心からお礼申し上げます。

ファイザー社との協議の結果、10月中に全てのワクチンの輸入が完了する見込みです。

「10月から11月のできるだけ早い時期に希望する全ての方への2回接種完了を目指す」との目標に道筋をつけることができたと考えています。

ワクチン接種には、正しい理解が極めて重要であり、今後も引き続き、デマや誤情報に惑わされないよう、しっかり広報も進めていく必要があります。

年末からは医療従事者、年明けから高齢者や基礎疾患を持つ方など、第3回目の接種、いわゆるブースター接種が必要になるとされていますが、ワクチンの確保など、そのための準備も進んでいます。

1年1カ月の間、本当にありがとうございました。



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