ZOOM Zoom zoom

2021.01.01

シンガポールへの出張は、先方からの招待ということもあって、一行は五人まで、PCR検査などが陰性ならば隔離は免除という特別ルールが適用されました。

そのために日本からのメディアの同行は認められず、シンガポールと日本をオンラインでつないでの記者会見を毎日行うことになりました。

記者会見の目的は、報道してもらうことですし、その内容は公開されます。

ですからもし仮にどこかの国の情報部が聞いていようが問題はありません。

御用納めの後でメディアも内閣府からではなくそれぞれの場所から参加します。

ですから一番手軽なZoomでオンライン記者会見をやりました。

今年に入ってコロナのために多くの国際会議や国際フォーラムがオンラインになりました。

主催がスタンフォード大学でもコロンビア大学でもDialogやWorld Economic Forum、CSISでもZoomを使いました。

そもそも公開フォーラムは公開されています。

この場合、機密漏洩の心配はありませんから、主催者が一番手軽に多くの人数が参加できるソフトを選び、リンクを送ります。

ほとんどの公開フォーラムで主催者がZoomを選んで行われていることを考えれば、Zoomが一番手軽に広く使われているのでしょう。

国内の会議も同様です。

さまざまな団体や大学、NPOが主催する公開フォーラムの多くがZoomで行われています。

招待者に限定されているオンライン会議でZoomを使うものもあります。

その場合、参加者はリスクを知った上で、参加し、発言します。

使っているシステムの脆弱性を理解して、発言しなければならないのは、オンライン会議だけではありません。

2カ国や3カ国の外相電話会談や防衛相電話会談などを行う場合も、その際のシステムの脆弱性に応じて話せる内容が変わってきます。

機微な内容を話す時は、それに応じたシステムを選びます。

必要なシステムが使えない時は、機微な話はできません。

非常に機密な話をする場合は、対面でやります。

メールも同じです。

非常に機密なメッセージを送る時は、人を送ります。

政府も機密性と利便性に応じてシステムを使い分けます。

防衛省内のオンライン会議ではZoomは使いません。

オンライン会議がZoomで行われる時は、省外の場所で、防衛省以外のパソコンを使って行います。

政府内のオンライン会議は、機密性と利便性に応じてシステムを使い分けます。

一般に公開される会議や議事録が公開されるような会議は利便性を考えてZoomを使うことがあるでしょうし、そうでない会議はWebex等のシステムが使われます。

要するに、システムの脆弱性を理解して、それに応じて使い分けるということを、政府も企業も、多くの人もやっています。

政府や企業の多くは、それを明文化したルールを作成して、運用しています。

どこの国でも同じです。

ということを理解していれば、単純に「Zoomを使ったら情報が漏れる」「Zoomを使ってけしからん」などということはないはずです。

「どこどこの国の政府は禁止しているじゃないかっ」

その国の政府内では使わなくても、政府の高官がZoomを使った公開フォーラムで講演しています。

その国の大学ではZoomを使ってオンライン授業をやっています。

きちんと機密性と利便性を理解して使えば、何の問題もないでしょう。

「Zoom以外のシステムがあるじゃないかっ」

会議の主催者は、その会議の機密性や利便性を考えてプラットフォームを選択しています。

Zoomをプラットフォームに使う会議やフォーラムは少なくありません。

もし公開フォーラムや公開の会議がZoomの場合は参加しない、講演しないことにすれば、多くの機会を失うことになります。

「Zoomはバックドアがついていて危ないっ」

どんなシステムにもリスクはあります。

リスクに応じた危機管理をやりましょう。

「国産のソフトを使うべきだっ」

そういう危機管理のやり方があるのかもしれません。

国産のソフトだからリスクがないということにはならないことを理解してください。

おっとっと、あけましておめでとうございます。



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