JASの認証

2021.01.15

中規模から大規模の建築物の構造材に木材を使用する場合は、JASの認証が必要とされています。

日本農林規格等に関する法律の第10条は:
「国内において農林物資の生産、販売その他の取扱いを業とする者(以下「取扱業者」という。)は、農林水産省令で定めるところにより、ほ場、工場又は事業所及び農林物資の種類ごとに、あらかじめ登録認証機関の認証を受けて、その取り扱う当該認証に係る農林物資について日本農林規格(第二条第二項第一号イに掲げる事項についての基準を内容とするものに限る。第三十条第一項において同じ。)による格付を行い、当該農林物資又はその包装、容器若しくは送り状に日本農林規格により格付をしたことを示す農林水産省令で定める方式による特別な表示(以下「格付の表示」という。)を付することができる。」

つまり日本農林規格等に関する法律第10条には、工場や事業所ごとの認証が必要と明記されています。

工場や事業所単位で認証を取得するためには品目ごとに約100万円の取得経費がかかり、それを維持するためにも1品目ごとに年間約40万円の維持費用がかかります。

そのため、小規模零細な木材加工工場が多い地方においては、こうした経費が大きな負担となり、認証取得が進んでいません。

そこで三重県から、小規模零細な事業者の集まりをひとつのグループとして、JAS認証制度を取得できるよう制度を見直してほしいという要望が提出されました。

地方自治体から私の直轄チームの派遣されてきたメンバーが、これに基づいて農水省と交渉したところ、現行の制度においても、共同でJASの認証を取得することは可能であり、実際に数社の工場を代表して組合等が認証を取得している事例もあるとの回答が得られました。

もう一度、上記の法律第10条を見てください。

条文にある「工場又は事業所」という言葉は、解釈により「『小規模工場が設立した加工協同組合、中核となる工場の他、川下の販売事業者やプレカット工場等が取りまとめた事業所』も含まれると読むことができるとのことでした。

しかし、現在、こうした解釈ができると明記した文章はないため、誰もそう読むということを知りません。

そのため、農水省から各都道府県あてに、来週にも、早く通知を発出するとともに、都道府県担当者を集めた林野庁のブロック会議や関係課長会議等で周知徹底してもらうことになりました。また、ホームページには本日中にも掲載してもらうようにお願いしました。

一件落着です。



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