役不足

2014.07.27

もう何年も前になるが、ある団体の総会後の懇親会に来賓として出席した。

その総会で役員が交代したので、会長以下新役員が懇親会の冒頭に自己紹介を兼ねて挨拶をした。

副会長の番になった時、「役不足ではありますが、決まったことなので、一生懸命頑張ります」とあいさつがあった。

それを聞いていて、内紛か派閥抗争があったのかとびっくりし、その後の来賓あいさつで、しどろもどろの挨拶になってしまったことがあった。

ところがその後しばらくして、別な団体の総会で、新会長が「役不足ですが一生懸命務めます」と、あきらかに力不足と役不足を間違えて挨拶しているのを聞いて、そういえばあの副会長も単に力不足というつもりで言っていただけかもしれないと、ふと思ったことを覚えている。

それ以来、役不足という言葉に反応するようになってしまった!

最近、力不足というつもりで反対に役不足と言ってしまっている人が随分と増えているような気がする。

もともと役者に割り当てられた役が、その人の実力に見合わない端役であることを役不足と言ったのだが、誰かが力不足の意味で使い始め、それが伝染しているようだ。

この悪の道に陥り始めた「役不足」を、なんとか正しい道に戻してあげたいのだが。



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