がん登録の裏側で

2013.11.01

がん登録法案が成立すれば、がん登録が平成28年1月1日から始まることになる。
すべての病院と手を挙げた診療所でがんの罹患、診療などの詳しい情報を登録し、がん医療へのエビデンスを集めることに使われる。
そして、登録された患者が死亡した時に、死亡情報を突合する。
がん医療に大いに役立つことになるだろう。
無駄撲滅PTをやっていると、違うところが気になる。
がん登録された人が亡くなった時、市町村から提出される死亡情報が全国がん登録データベースに送られ、そこで突合される。
この死亡情報の大部分は、提出された死亡届を市町村が電子化したものがオンラインで厚労省統計情報部に送られる。そこから国立がんセンターの全国がん登録データベースにデータが転送される。
問題は、市町村の中には、いや、市区町村の中には、死亡届をオンライン化できないところがある。
そうした自治体の死亡届は、紙ベースで厚労省統計情報部に送られて、そこでOCRで読み取られて電子化される。しかし、その後、その紙が国立がんセンターに送られて、再度、OCRで読み取られて、追加情報が手入力されて、がん登録データベースの突合に回されるということになっていた。
統計情報部は人口動態調査のために死亡届を扱っているため、がん登録より必要な情報は少ない。そのため統計情報部のOCRではがん登録に必要な情報がすべて入力できない。
がん登録に必要な情報を入力するために、かなりの金額をかけて、OCRのシステムを開発するという。しかし、それではデータ入力がシステムごと二重になる。
そこで厚労省を巻き込んでの調査を始めた。
まず、紙ベースで死亡届を出している自治体を数える。全国で301市区町村あった。
そのうち103は、小さな町や村なので、月に死亡届が数件しかなく、電子化する必要性を感じていない。
残り198は戸籍情報システムは導入されているが、戸籍を扱うPCがネットワークにつながっていないため、オンラインで情報を送ることができない。
198の自治体には政令指定都市の区も含まれている。この区の数が結構ある。
こうした自治体に働きかけて、まず、政令市の区を中心に、49市区町村がネットワーク化を進めてくれるようになった。
この調子でいけば、平成27年末までに、かなりの数の自治体がネットワークに参加してくれることになりそうだ。小さい町村は残ってしまうかもしれないが、そこから上がってくる死亡届の数は極めて少ないだろうと思われるので、統計情報部でがん登録に必要な情報を含めてデータ化し、がん登録に送ることに変更した。
統計は重要だが、そのためのデータ収集はかなり大変だ。無駄を排して効率的にやっていきたい。



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