パレスチナのオリーブ
2012.11.24
11月中旬に、パレスチナ自治政府の招聘を受けて、パレスチナのヨルダン川西岸地域に出張しました。
滞在中に、ガザへのイスラエルの空爆がはじまり、少し時間を早めて国境を越えたところで、党首討論で野田首相が解散すると発言したというニュースを聞いて、慌てて帰国しました。
それから選挙準備で出張報告を書く時間もありませんでしたが、パレスチナの農家を助けるフェアトレードの運動をしている協同組合とオリーブオイルを生産している工場の視察の記録だけでもアップします。
オリーブの木が植わっている農地です。オリーブの木の間に植わっているひょろっとした細い木は新たに農家が植えたアーモンドの苗木です。虫害を防ぐために白く石灰が塗ってあります。
オリーブの実には緑色と黒の二種類があります。若い実は緑で、日が経つにつれて黒くなります。
収穫したオリーブは、酸化を防ぐために24時間以内に加工工場に持ち込まれます。
オリーブの実と葉が分けられます。
オリーブの葉は燃料等に使われます。
オリーブの実が洗浄されます。
オリーブの実に切れ目を入れます。この時に、実に熱が伝わらないように気をつけます。
オリーブの実から出てくるオイルを集めます。オリーブが熱を持つと酸化が早まるので、コールドプレスと呼ばれる技術でオリーブオイルを絞ります。
絞られたオリーブオイルが滴ります。
絞られたばかりの「生」のオリーブオイルです。中東ではこのままオリーブオイルとして使われます。これを濾過したものが、日本で普通に売られているオリーブオイルです。
エキストラ・バージン・オリーブ・オイル(EVOO)と呼ばれるクラスのオリーブオイルは、地下の冷蔵タンクで保存されます。タンクには窒素が充填され、酸化を防いでいます。タンクはイタリア製でした。
オリーブの絞りかすです。農家が肥料に使います。
オリーブオイルの瓶詰め機です。
保存用に塩漬けされたオリーブの実。
オリーブオイルを原料とする石けんです。大きな塊を、切って製品にしていきます。
丘の上から見たナブルスの街。訪れた農家や工場はナブルスの近くでした。この丘やナブルスの街についてもいろいろな話がありますが、それはまたの機会に。
ヨルダンのアンマンから車で、国境のキングフセイン橋(アレンビー橋)を越えてパレスチナに入りました。