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大飯原発には活断層があるか
2012.06.12
大飯原発は本当に安全なのか。
これまで保安院や原子力安全委員会は、原子力発電所付近の活断層について、ほとんど恒常的に、「値切って」きた。
つまり、活断層の存在を認めなかったり、活断層の長さを意図的に短くしたりしてきた。
活断層の長さは、地震の大きさに関係してくるので、活断層を短く想定すれば、想定される地震の大きさも小さくなる。
島根原発などは、直近の活断層の長さは、当初2kmだということにされ、それが批判されると8km、10kmと伸びていった。そしてとうとう22kmの長さの活断層ということになった。
活断層の長さが10倍になっただけでなく、保安院等は、これは自分達の調査でわかったことだと強弁する。しかし、実際は変動地形学者たちの指摘によってわかったことだ。
さらに問題は、活断層が「ない」ことにされている原発立地場所が少なくないことだ。
活断層そのものの上に何かを建設すると、活断層がずれたときに壊れる。このケースは、耐震をいくら強化しても、活断層が、つまり土地が動くので、引きちぎられる。
大飯原発の1、2号機と3、4号機の間にはF-6と呼ばれる断層がある。しかし、保安院は、これは活断層ではないと決めつけている。そして、野田総理や枝野大臣も、これまで活断層を値切り続けてきた保安院のいうことを鵜呑みにして、活断層の専門家の指摘を無視して再稼働をしようとしている。
島根原発では、電力会社や保安院が「活断層はない」と断言したところに、西暦880年の地震をはじめ、過去数回、大きな地震を引き起こした活断層が発見された。
六ヶ所村沖でも、活断層の存在が指摘されながら、音波探査で活断層はないと保安院等は決めつけてきた。しかし、最近では原子力安全委員会の関係者も活断層があるということを認めている。
東洋大学の渡辺教授(変動地形学)等は、島根、志賀、柏崎刈羽、大間、泊などは活断層を意図的に短くした、または近くの活断層の存在を隠した典型例だと指摘し続けている。
大間では、安全審査の指針が無視された、と指摘されている。
さらに敦賀、大飯、美浜、もんじゅ、東通、浜岡、六ヶ所再処理施設では、断層によるずれの問題が提起されている。
保安院以下、たかをくくって安全審査をしていたことが明るみに出た以上、きちんと安全審査をやるべきだ。
大飯原発のF-6も、きちんと掘ってみれば、確認できることだ。