スパコン京への疑問

2011.11.15

衆議院決算行政監視委員会で、神戸にスパコン京の視察。

質疑の時間が不足して、その場で回答をもらえなかったものも多いが、不明な点が多数ある。

もし、スパコンを利用している方が読者にいらっしゃったら、どうぞ下記の問いに対してのご意見をお寄せください。

スパコン京の利用については、選定機関が認めたものに限るようだが、既に科研費の審査を通ったものについて、再度、スパコンを利用するための申請書を書き、それを審査するのは無駄ではないか。負担金額に応じたリソースが使えるようなルールにすべきではないか。(科学振興予算の純粋科学と技術開発の割り振りを適正化する必要がある)

成果目標の明確化を求めると、純粋な研究の可能性を狭めないか。

来年6月の引き渡しから半年近く経った11月からしか供用されないのはなぜか。

京を中核とするネットワークで接続されたHPCIとこれまでのネットワークに接続されているスパコンの環境はどこがちがうのか。

「次世代スパコンと全国の主要スパコンをネットワークで結ぶことにより、研究の内容、性質に応じて最適なスパコンを選んで計算することが可能になる」というが、計算機を使い分けることが実際にあるのか。

ソフトウェアのデバッグを考えると、京一台というのは効率が悪くないか。

東大の次世代スパコンは、富士通の1ペタ以上のものになるが、これまでの日立のスパコンからのソフトウェアの移行という作業が加わることをどう考えるか。

また、京大の次世代はCLAYになるが、同じような問題が発生するのだろうか。

民間で京クラスのスパコンを必要とするところがあるか。ソフトウェアをかける研究者がいるのか。これまでのスパコンの民間の利用はどうだったのか。

本当に「スパコンを利用した研究が飛躍的に進展し、推定利用者が1000人から2万人になる」か。

開発加速の経費110億円が削減されたのにほぼ当初のスケジュールできているのはなぜか。企業努力なのか。

NECや日立に支払われた開発経費はどうするのか。

メンテナンス経費は適正か。

ストレージの単価の低減が急激に起こることを考えると、ストレージの導入計画は適正か。

スパコンの利用率は導入年度には低く、後年度に高くなることを考えると、性能はレベルアップ方式で調達すべきではないのか。

10ペタという開発目標は適正だったのか。

10ペタフロップスの性能に対して、1ペタバイトのメモリーは適正か。

文科省は、かつてLinpackで一位になった中国のスパコン「天河」に関して、「多くのアプリケーションで必要とされる主記憶との間のデータ転送性能が十分とは言えず、応用範囲は限定的。性能を引き出すためには専用の言語でのプログラミングが必要となるため、ソフトウェア試算の継承や流通が難しい」と指摘したが、なぜ、京では10ペタフロップスだけが強調されるのか。

スカラー型とベクター型の混合型が適正とした当初の計画から、スカラー型のみの計画に転換したのはなぜか。

文科省は、自民党の事業仕分け、民主党政権の事業仕分けで指摘されたことに対して、きっちりと答えていないではないか。

一部の学者のためのスパコンになっていないか。

なぜ、スパコン京の利用を一部の機関、一部のプログラムに優先的に割り当てる必要があるのか。

今後のスパコン開発は何を目標とするのか。なんのためのスパコン開発をするのか。

スパコン問題は根が深い。が、問題は、文科省がこの予算、このプログラムの目的に関して、明確に答えられないところにある。

スパコン問題は、科学技術振興予算のいわば入り口で、来年は4兆円を超えるかもしれない科学技術振興予算の全面的な見直しが必要だ。



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