フロリダの暴走

2011.10.03

ジョージタウン大学のアメリカ政治のクラスの最初の授業で、教授がこう言った。自分はアメリカ政治の専門家だ、という人物が本物かどうか見極めるのは簡単だ、次の大統領選挙の予備選挙のルールと日程がどうなっているか尋ねてみて、答えられなければ偽物だ。

予備選挙のルールと日程は、事実、大統領選挙の結果を左右しかねない。そして今、共和党が日程をめぐって混乱している。

民主党はオバマ大統領でほぼ決まりだから、予備選挙は共和党が主人公だ。その共和党の2012年の予備選挙の日程は、こうなるはずだった。

2月 6日 アイオワ州党員集会
2月14日 ニューハンプシャー州予備選挙
2月18日 ネバダ州党員集会
2月28日 サウスカロライナ州予備選挙
3月 6日 スーパーチューズディ
      ジョージア、アイダホ、マサチューセッツ、
      オクラホマ、テネシー、テキサス、バーモント、
      バージニア他
3月20日 イリノイ州予備選挙
4月24日 ニューヨーク州予備選挙、ペンシルバニア州予備選挙
6月 5日 カリフォルニア州予備選挙

共和党は、歴史的に党員集会と予備選挙を早く実施してきたアイオワ、ニューハンプシャー、ネバダ、サウスカロライナの四州にだけ2月の実施を認め、その他の州は、3月6日のスーパーチューズディが終わるまでの党員集会、予備選挙を認めていない。

そして、3月に実施する予備選挙は、得票率に応じて代議員を分配することを義務づけ、4月以降に実施する予備選挙には総取りを認めている。

もしこのルールに違反したら、その州の代議員の数は半分に減らされる。

ところがフロリダ州が、大胆にもこのルールを無視し、1月31日に予備選挙を設定した。続いてアリゾナとミシガンとミズーリが2月7日に予備選挙を実施することを決めた。

そのためニューハンプシャー州は、予備選挙を今年の12月に実施することも辞さないと言い出した。そのために10月の半ばにニューハンプシャー州の予備選挙の候補者登録が締め切られる。

そうなると、アイオワ州は、州法で、合衆国内の他の州の予備選挙又は党員集会よりも8日早く党員集会を開かねばならないとしているため、日程をさらに繰り上げなければならなくなる。

共和党はロムニー対ペリーの様相を見せ始めているが、ロムニーはニューハンプシャーとネバダで強い。そして、ミシガンはロムニーの父親がかつて知事を務めていたこともあり、ロムニー有利だし、モルモン教徒の多いアリゾナもロムニーだろう。

アリゾナとミシガンはルール違反なので代議員数が半減されるのはロムニーにとっては痛い。

四年前には24州がスーパーチューズディに予備選挙を実施したのが、来年は10州に減る。テキサスをはじめスーパーチューズディはベリーが勝つだろうが、インパクトは小さくなる。

ペリーは、アイオワとサウスカロライナ、ミズーリで勝ち、スーパーチューズディで大勝しなければならない。

が、そのすぐ後にロムニーの強いイリノイ州の予備選挙があり、ロムニーがカムバックできる。

本当は、4月24日のニューヨークとペンシルバニアでロムニーが勝って代議員を総取りして勝負を決められるはずが、この二州とも総取りルールを採用しなかった。

ここでも勝負が決まらず、5月6月までもつれ込むと、自分で資金調達ができるロムニーが有利になってくる。

本来は今週金曜日までに日程が決まるはずなのが、10月末まで日程決定がもつれ込みそうだ。アメリカ政治に興味がある人ならば、ここは目が離せない。



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