特命委員長、出番です

2011.08.13

再生可能エネルギーの買取法案が三党で合意された。この国会で成立するだろう。

しかし、法案の成立は、神奈川県大会で優勝して甲子園出場を決めたという程度に過ぎない。これからが実は大変だ。

例えば、メガソーラーのような再生可能エネルギーで発電した電力を、電力会社の系統に繋ぐためには事前協議と称して標準的には三ヶ月を要する。本当は一週間あれば大丈夫であるにもかかわらず。事実、震災後、一週間で電力会社が認めた例がちゃんとある。

2MWまでならば6.6kVの高圧線につなげることができるはずなのだが、電力会社は直近の高圧線への接続を断ったりする。そうなると指定された高圧線に接続するために、1kmあたり500万円近いコストがかかる。

ドイツには系統連携を調整する政府機関があって、発電事業者が送電網への接続を断られるケースはほとんどない。しかし、日本ではPPSと電力会社の調整をするはずの連携系統協議会はほとんど機能していない。

例えば、東北で風力発電された電力は不安定だからという理由で東京まで託送できない。

ほとんど唯一の例外が六ヶ所村の二又風力開発が発電した電力を出光興産が三菱地所の新丸ビルに供給しているケースで、これは蓄電池付きの風力だから例外的に認められた。

さらに2MW以上の設備容量だと二種の電気主任技術者を選任しなければならなくなる。ヨーロッパでは、同じ設備容量の太陽光発電は、インターネットでモニターされ、アヒルやガチョウがパネルの下で伸びる草を食べるために選任される。

さらにメガソーラーは、工場立地法の電気供給業にあたり、敷地面積に対する生産施設の面積は50%まで、さらに20%の緑地が必要になる。

太陽光パネルを支える架台コストもヨーロッパの2倍半かかり、設置に要する日数もヨーロッパでは半日のところ6日かかる。ヨーロッパでは地面にグラウンドスクリューとよばれる杭を入れて架台にできるが、日本は基礎コンクリートが必要になる。

日本の規格が求めている逆流防止ダイオードも、故障率が高く、それ自体が電力を消費することから国際的にはヒューズでいいことになっている。屋根式を標準としている日本規格では、メガソーラーにはあわないのだ。

こうした規制を一つずつ撤廃していかなければ再生可能エネルギーを増やしていくことはできない。電力の息のかからない特命委員会にしかこの仕事はできないだろう。委員長、出番です。



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