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東電処理への大きな一歩
2011.07.22
東京電力福島第一原発事故に関する賠償スキームの法案の修正協議が与野党間でまとまった。
とりあえず政府案をベースとして、新機構を作るスキームだが、自民党からの修正要求がかなり盛り込まれた。
一番大きいのは、東京電力を債務超過にしないとうたった閣議決定を事実上、取り消したことだ。この法案が成立することによって、あの閣議決定は意味を失うというをはっきりさせ、東京電力が債務超過になることがあり得るということを認めさせた。
純資産が1兆6千億円程度だから、そうなれば債務超過は早晩、避けられない。
それに伴い、今回のスキームそのものをなるべく早く見直すということが盛り込まれる。我々が当初主張していた即時法的破綻処理ではなく、二段階方式ではあるが、東電を破綻処理して出直しをさせる、つまり、長期間債務の返済だけをやるゾンビ企業にはしないということが確認された。
東電以外の電力会社と今回の賠償を分断することも確認された。
仮払いも盛り込まれ、被災者に対する早期の賠償支払いも実現していくことになるだろう。
菅内閣が財務省主導でねじ曲げようとした賠償スキームが、正常化に向けて大きな一歩を踏み出すことになる。