内部被曝を計る

2011.06.01

ホールボディカウンタという機械がある。

全身をスキャンして、体内に取り込まれた放射性物質から放出されるガンマ線を計る機械だ。立ったまま全身をスキャンして計る装置や椅子型の装置や遮蔽室内にある精密型装置などの種類がある。

セシウムやヨウ素はガンマ線を出すために、この機械でガンマ線を計ると、セシウムやヨウ素による内部被曝の量を計ることができる。

プルトニウムによる内部被曝ならアルファ線が出るのでこのホールボディカウンタではなくアルファ線測定装置を使わなければならない。このアルファ線測定装置は鼻の粘膜や尿などの試料を採取して測定する。
(ガンマ線は人体を突き抜けるので、体外から体内の測定ができるが、アルファ線は紙一枚で遮蔽されるので、同じ仕組みでは測定できない。)

全国に、少なくとも32台のホールボディカウンタがある。

緊急被曝医療を担当する「三次被曝医療機関」と呼ばれる放射線医学総合研究所と広島大学、原子力関連施設が立地する都道府県において都道府県が一つ以上指定する「二次被曝医療機関」と呼ばれる十九の医療機関、そしてその他の九つの医療機関にあわせて32台のホールボディカウンタ(WBC)がある。

この他に日本原子力研究開発機構が移動式のWBC車を3台持っていて、2台は原発作業者の測定用にJビレッジに、もう1台は東電本社に貸し出されている。

また各原発には作業者の被曝測定用に敷地内にWBCが設置されている。福島第一にも敷地内にWBCが2台設置されているが、事故現場からのガンマ線がバックグラウンドで非常に高くなっているので、今や測定には全く役に立たない。

立位型WBCで内部被曝を測定するには、被曝量が少ないほど測定時間がかかり、極めて低線量の内部被曝を測定するのに約20分を要するそうだ。

それならば、ある一定の内部被曝量を検出限界に設定し、1時間あたりに数人を測定できるようにして、事故現場近郊の学校の生徒から測定をすべきだ。各学校からサンプルを選び、測定し、一定値を超える生徒が出れば、サンプル数を増やし、ある一定値を超える生徒が一定人数出るなれば、全校生徒の調査をする。

ヨウ素とセシウムがガス化したプリューンを吸入してしまう場合と地表に沈着したものが舞い上がって吸入してしまう場合などで内部被曝する。

農作業や建設作業など屋外で活動をする人もハイリスクになるので、子供の次は各地域からこうしたハイリスクグループのサンプルを選び出して測定すべきだ。

移動式の1台、福島に1台、茨城に2台、宮城に2台、新潟に1台、千葉に3台、まずはこの辺の機械を使って、測定を開始すべきだ。

WBCはこうした事故でもない限りつかわれることはない。だとすれば、二次被曝医療機関にとってはこの測定機を使う練習にもなるはずだ。

文科省にこうした提案をしたが、できない理由はないそうだ。文科大臣、やっていただけますか。



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