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空振り
2011.03.25
朝10時、党本部にて。民主党は、総理、防衛大臣の出席は、民主党の長島外務委員会筆頭理事が独断で決めたことで、党、政府は了承していない、と。そりゃ、長島筆頭がかわいそうだ。本来、思いやり予算の協定は、重要広範議案で、総理が本会議で答弁してから委員会審査が始まることになる。それをこの事態だから、総理出席の本会議は今回やめにした。委員会も、まず、総理が出られないと言ってきたので、総理出席は必要ないということにして、外相、防衛相で答弁するということまで野党が譲った。この一連の動きを長島筆頭が独断でやりました、はひどい。
伴野副大臣のこと、ちょっときつく書いたが、彼個人のことを批判しているわけでは決してない。答弁要領を見ながらの発言だから、あれ以上のことは言えなかったのだと思う。
朝9時半、議員会館にて。外務委員会の関係で、与党が断続的に協議をしているようだ。自民党も公明党も賛成する思いやり予算の協定の審査を強行する必要性は全くないのだが、どうするのだろうか。
朝8時過ぎ、議員会館にて。11階の自室で今日の外務委員会の質問の練習。こう質問して、大臣がこう答えたら、こう突っ込む、こっちの答えなら、これを尋ねるというイメージトレーニング。これをしておかないとたたみかけられない。
時間を見ようと携帯を見ると、外務委員会の小野寺筆頭理事から受信記録。昨日の石巻市の避難所の件かと思って電話を返すと、開口一番、「ごめんなさい、今日の質問はなくなりました」!?
今日の外務委員会は、HNS(ホストネーションサポート)、つまり思いやり予算の協定の審査。もちろん自民党は賛成なのだが、問題は民主党、野党時代にこの協定にことごとく反対してきた。
前回の協定のときは、「アッシーくんの貢ぎ物予算だ」「海兵隊は決して日本を守っていない」とまで言って反対した。
その民主党の政権が、この協定を承認してくださいと言いながら国会に提出した!
今週の火曜日、史上初めて、伴野外務副大臣が自民党本部の部会に出席して、ご承認くださいと挨拶。
当時、民主党の批判の矢面に立ち、連日の国会答弁をした元外務大臣が、ぽつりと一言、「もちろん、我々は賛成するんだが、あのときはなんで反対したのか、嫌がらせだったのか、認識不足だったのかを一言言ってくれれば、私はそれでいい」。
伴野副大臣、「あのときは野党だったもので、情報も手に入らず、わからないことがあって反対した」。すみません、これに私がぶち切れました。
民主党が反対した前回の思いやり予算の協定の審査の時に、私は自民党の外務委員会の理事、同じく民主党が反対したグアム協定の時は外務委員長だった。いずれのときも、野党の要求したものは全部官庁から出させた。
前回の思いやり予算の審査は平成20年3月だったが、民主党から平成14年の米軍住宅の光熱水費の支払いの領収書の写しを出せという要求まであった。
とにかく要求されたものは全部対応した。そこまでやらせて、野党だから情報がなかったとは何事だ、その発言撤回しろと、声を荒げた。ということもあって、今日の委員会の質問者に指名された。
質問は、前回、民主党が要求したことを今回の交渉でどれだけやったのか。協定の内容にはほとんど何も盛り込めていないから、交渉が下手だったのか、立場を変えて要求しなかったのか。
自衛隊がグアムで恒常的に訓練をするようになるので、現在の在日米軍の法的地位を定めた地位協定と同じ内容の地位協定を自衛隊のために定めるべきだという提案。
それと、この時期なので、グローバルホークの資料提供を受けているが、なぜ公開しないのか、米国から原発の冷却材の提供の申し入れがあったか、米軍への出動要請はどのように行われたのか、海兵隊31遠征隊に対する出動要請をしたか、したのはいつか、現時点で出動可能だが待機している米軍部隊があるかといった質問を付け加えた。
自民党は賛成の立場なので、質問は小野寺筆頭と私の二人、審議時間は一時間十分だけでいいとした。
最初の話では、民主党が立場を全面的に変えるので、村山総理の自衛隊合憲発言のように、菅首相が委員会に出席して、民主党の立場が変わったことを首相が説明するということになっていたのだが、質問通告が出てから、総理の出席はなし、防衛大臣の出席もなしと変わっていった。
総理、外相、防衛相が出席して委員会を開くということが確約されていたのだが、質問通告後に、総理、防衛相は災害対策本部を離れられないから出席できないという連絡が来た。どう状況が変わったのかという質問にも回答がなく、それはおかしいということで、とうとう深夜に、協定の審査は来週に延期、自民党は今日、質問しないということになったらしい。
ということで、空振りになってしまった質問通告を前に、このブログを書いている。