10兆円の余裕

2011.02.01

特例公債法案が3月末日までに成立しなかった時、果たして政府の資金繰りはいつまでもつのだろうか。

特例公債法案が成立しないと、建設国債の6兆円は発行できるが、赤字国債は出せなくなる。

しかし、赤字国債ではなく3-6ヶ月の短期の資金繰りのための借金をするための政府短期証券(FB)は、限度額を予算で定めており、予算が成立すれば発行できる。

予算書の7ページ、予算総則の第8条に政府短期証券の発行限度額が20兆円と記されている。つまり、特例公債法案が成立しなくとも20兆円までは政府が借り入れをできる。ただし、税収の裏打ちがなければ償還できなくなるので予算の税収額と税外収入額を超えて短期証券は出せない。

所得税による税収が平成23年度は13兆4千億円、消費税が10兆2千億円、法人税が7兆8千億円...。税収はどうしても下半期が多いので、上半期は金が足りない。そこを政府短期証券を発行して前借りをして、年度末に精算する。と、すれば、税収と税外収入合計48兆円のうち特例公債法案で規定されているもの2.5兆円を除いた45.5兆円までは政府短期証券の発行枠20兆円の範囲内でつないでいける。理論的には!

ただし、毎年、年度初めは税収よりも歳出が多くなるので、政府短期証券で繋いでいる。10兆円程度は恒常的な資金繰りで発行されているので、特例公債法案が成立しなかった時の資金繰りに使える政府短期証券は10兆円程度しかない。

問題は、財務省が、歳入と歳出の予定時期を細かく把握していないことだ。財務省は、かつての社会党の非武装中立論のように、「政府の資金繰り表がなければ、国会は3月末までに特例公債法案を通す」と考えているようだ。しかし、現実には過去、5月に特例公債法が成立したこともある。もっともそのときは今よりも借金は少なかったが。

解散だ!という声は、実は民主党内からも聞こえてくる。しかし、10兆円の資金繰りで解散総選挙までできるだろうか。

だから与野党が、この予算審議の中で、予算の修正、関連法案の修正、そして財政健全化責任法案の成立まで、責任を持ってやらなければならない。

はっきり言って小沢一郎ごときに関わっている暇はない。



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