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BSE全頭検査廃止に向けて
2010.11.25
自民党の消費者問題調査会で、BSE問題の第一人者である北里大学獣医学部の吉川泰弘教授をお招きして話を伺う。
日本のBSEは、1995年前はほとんど無かったが、肉骨粉の輸入により96年前半に高濃度の汚染が広がった。そして、96年の汚染牛から作られた肉骨粉により、99年-01年の汚染が発生した。しかし、2002年の対策後、汚染は止まった。
日本は2009年にOIEの管理されたリスク国になり、このままいけば2013年には無視できるリスク国になる。
管理されたリスク国では、全月齢の扁桃と回腸遠位部及び30ヶ月齢以上の脳、眼、脊髄、頭蓋骨、脊柱が特定危険部位とされるが、無視できるリスク国となった国にはBSEの汚染がないということで特定危険部位がない。
減少するリスクに対応して管理措置を緩和する必要がある、というのが吉川教授のプレゼンテーション。
本来、二年前に厚労省が20ヶ月齢以下の牛に対する検査は無駄であるから助成金を打ち切った時に、それをきっかけにして全頭検査をやめるべきところを県と政令指定都市の優柔不断でやめられず、現在までも全く無駄な全頭検査が全国で続けられている。
まず、現在の不必要な全頭検査を廃止し、非定型BSEに対応するために48ヶ月齢以上の牛のみの検査および特定危険部位の除去を行うという新ルールの導入を呼びかけると同時に、しっかりと消費者に対して20ヶ月齢以下の牛の場合、BSE検査しても現在の検査では陽性にはならない、つまり意味がない、ことをきちんと説明し、全頭検査をやめてもリスクには影響がないことを理解してもらわなければならない。
自民党の消費者問題調査会で、きちんとイニシアチブをとって、リスクに対応した危機管理を実現できるようにしていきたい。