規制仕分け-未承認薬の情報提供
2010.06.07
今日の自民党の規制仕分けで一歩前進したのが、日本国内で、未承認の医療技術、医薬品、医療機器などに関する情報提供の解禁だ。
日本国内のドラッグラグ、デバイスラグ(外国で承認済みの薬や医療機器が日本では承認されていないこと)は有名だ。
しかし、日本でどれだけの医薬品、医療技術、医療機器が承認されていないかという情報になかなか接することができない。
というのも昭和55年10月9日づけで厚生省薬務局長通達なるものが出され、外国で承認されているものの日本国内では未承認の医療技術、医薬品、医療機器の情報を提供してはならないことになっているからだ。
だから医師に最新の技術や薬の情報提供ができず、日本国内における医療の進化を阻害しているのだ。さらに国民はいかにドラッグラグ、デバイスラグがひどいか気づかない。
厚労省は、この通達は未承認のそうした薬や機器の広告を禁止しているのであって、情報提供は禁止していないというのだが、ほとんどのメーカーは「厚労省の嫌がらせ」をおそれ、又、問い合わせをするとほとんどのものが広告にあたるとされ(厳密に言うと役所は広告にあたるとは言わないが、それ以外に解釈ができないような霞ヶ関文学、または、もしそんなことになったら云々という暗黙の脅し)、メーカーは情報提供に後ろ向きだった。
今日、自民党の無駄遣い撲滅プロジェクトチームで、PTのホームページにこうした情報を載せるのはこの通達に違反するのかと尋ねたところ、違反には当たらないとの回答を得たため、その旨を文書でもらって各メーカーに情報提供を呼びかけることになった。
諸外国と比べて、日本がどれぐらい遅れているのかという最新の情報を国民にきちんと提供し続けることが、この問題解決に向けての第一歩になると思う。
ドラッグラグ、デバイスラグそのものについても、もちろん対象として追いかけていく。