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顔の見えない政務官
2009.12.10
外務省が、ODAを百数十億円つぎ込んでやろうとしている、カンボジアの第二メコン橋。
外務省でODAを担当する西村政務官は、もともとNGOにいてこうした活動をしてきた人だと思ったが、政策決定に顔が見えない。
もともと日本のODAによる国道一号線が大きな立ち退き問題を引き起こしており、日本政府がカンボジア政府に対して住民への補償をきちんと行うよう申し入れをすべきところ、なぜか外務省はまったくそれができないでいる。
カンボジア政府は移転した住民に対し、再補償をしたと発表しているが、その根拠となる市場価格調査は公表されていない。外務省はこの数年、この調査を公表させると口では言うが、未だに公表されていない。住民移転計画も公表されていない。
カンボジアは、開発がらみの立ち退き問題が恒常化しつつあり、カンボジア政府はそれに対してきちんとした対応をしていない。こうした問題に懸念の声を上げたメディアや弁護士などに対する政府の嫌がらせについては、ヒューマンライツウォッチが様々な警告を発してきている。
世界銀行やアジア開発銀行によるカンボジア政府へのさまざまな働きかけもいっこうに功を奏していない。
この状況で、百億円規模の第二メコン橋を無償資金協力でやろうというのは、明らかにおかしい。
これだけではない。外務省はODAと称して、かつてのいかがわしい事業を再開させようと根回しを始めている。国民にODAの必要性を訴えるためにも襟を正すべきところ、その逆のことを始めようとしている。
岡田-福山-西村のラインで、こうした問題に取り組んでいないのだろうか。外務省の政務三役は、脱官僚どころか既に官僚に丸め込まれてしまったのか。
政務三役に代わって自民党の無駄遣い撲滅プロジェクトがODAの棚卸しをきっちりとやろう。