カンボジア クエスチョン
2009.09.08
カンボジア政府が、国内の開発プロジェクトに関連して、住民を強制的に移転させ、十分な補償をしてこなかったことに対して、国連や世界銀行、アジア開発銀行、アメリカ、イギリス、デンマーク、ドイツなどの大使館がかなり強い調子で抗議している。
一方、日本政府は、どさくさ紛れに国道の拡張プロジェクトに対する無償資金協力を決めたが、外務省の無償資金協力実施適正会議なるもののなかで、きわめてトンチンカンなことを言っている。
『無償資金協力実施適正会議(平成21年度第3回会合)議事録
7月7日、無償資金協力実施適正会議(次回の無償一括閣議請議案件の事前説明等)が開催されたところ、主なやりとり概要以下のとおり(出席者別添1、議題別添2)。
1. 外務省側から7月閣議請議予定案件概要について説明。
(委員)
国道一号線改修計画に関しては、ADBが実施した区間との補償単価の相違等、カンボジア政府側の住民移転問題への対応が必ずしも統一的ではなかったと聞いている。制度的な確立という点では、まだ途上段階にあるということか。
(外務省)
カンボジア政府内において、住民移転に係る法令が整備されつつある。右法令が成立すれば、政府としてこれまでよりも一貫した対応が可能になると期待している。』
カンボジア国内法令が成立したらどうにかなるなどと思っている国際機関やドナー国政府は他にはない。
しかも、カンボジア政府は、世界銀行の土地政策の健全化を図るプロジェクトを拒否している。外務省は、このことを知っているのか(ならば嘘つきだ)、知らなかったのか(ならば無能だ)。
これも質問主意書でおたずねします。
国道の拡張事業に何十億円の税金を投入している日本だけが、国際社会と協調せずにカンボジア政府に好き放題させている。しかも、ODA予算を消化するために大型の橋に百億円近い無償資金協力をしようとしている。
調査能力がないのか、予算消化のために見て見ぬふりをしているのか。(これも主意書です)
岡田外務大臣には、できれば事前にレクさせていただいて、役人がもし、変な主意書を書いてきたら蹴飛ばしてもらえるようにしましょうか。
法務省は法務省で、登記識別情報の上に貼るシールがうまくはがれないという問題に対して、なんと早くはがして見てから適正管理しろなどという通達を出している。
僕が副大臣の時は、シールをはがさないで保管すれば安全が確保できるという説明だった。早くはがして識別情報を見ろというならばシールはいらないではないか。シールは十億円分ぐらい発注しちゃっているんだっけ?
(当て布をしてアイロンをうまくかければシールがはがれるなんて通達、どこまで了解して出しているのだろうか)
司法書士会の会長選挙に関して法務省が果たした役割についても質問しなくちゃ。
さらに、民事法務協会ででたらめな入札をやらせた民事局長が裁判所に裁判官として戻っていったことも。
入札の不正をやらせた張本人が、入札の不正事件の裁判をやるんですか。