岡田さん、ちょっと待って

2009.06.12

岡田克也民主党幹事長が迷走されている。

岡田さんのブログを読むとこういう記載がある。

『私自身は、元々の原案(注1997年の臓器移植法中山案のこと)が脳死は人の死であるということを法律上明記して、その上で臓器移植を一定の条件の上で認めるというものでしたので、この原案には賛成をいたしました。
 しかし、その後議員間で協議した結果、脳死は人の死であるという考え方を一歩後退させた現在の法律が案として出て参りました。私としては、脳死は人の死であるということを明確にしない状況の中で、臓器移植を認めるというのは、法制上大きな欠陥があるという認識で、すでにいま法律になっている脳死は人の死であるということを曖昧にした法案に対しては、反対をしたわけです。
 ただ、早く臓器移植が実現できるようにということで、法案の採決の条件を整えるために、かなりの努力をさせていただいた記憶がございます。
 さて、今回、その臓器移植法の見直しが議論されています。残念ながら、期待したほどの臓器移植の実例は出てきません。そして、いまだに海外で臓器移植を受ける方が多い。これは、大変費用もかかりますし、日本人として、日本で臓器移植をもっと活発に行うための努力をしないまま、海外の人々の臓器を移植するということに対して、何となく釈然としないものがあるのも事実です。』

ところが岡田さんの結論はこうなっている。

『今回4つの案が議論されています。私は、従来の経緯から言うとA案(脳死は人の死であるということを認めたうえで臓器移植を行うという考え方)が私の考え方に近いのですが、ただ、このA案に固執すると法案修正はできないまま終わってしまう、現行法のままに終わってしまう可能性が極めて高いと思います。
 そういう意味では、A案に必ずしも固執することなく、D案(いまよりは幅広く、子どもの臓器移植も含めて行えるようにする。しかし、手続きはきちんと厳格に行うという考え方に基づいた案)を、是非この国会で選びたいものだ、法律として法改正を成し遂げたいものだと個人的にはそう思っています。』

これは大きな間違いだ。今、日本で移植を待っている人の圧倒的大多数は、D案では何も解決できない十五歳以上なのだ。移植を待ちながら毎年数千人の肝臓病患者や肝臓がん患者が亡くなっている。心臓病患者で移植を待ちながらお亡くなりになっている方々は、十五歳以上が圧倒的に多い。

もし、この国会でD案が可決されたら、しばらくは再改正ができないかもしれない。そうなれば、今、移植を待っている方々はみなお亡くなりになってしまうかもしれない。

意見がまとまらないから足して二で割る国対みたいなことを原理主義者の岡田さんが言い出すとは思わなかった。
D案は決して妥協案ではない。D案もA案つぶしなのだ。

なにをさておいてもA案で改正すべきだ。A案が可決できなければ、全て廃案にして、衆議院選挙直後からすぐ法改正を再開できるようにすべきだ。

マスコミの中には、全てが廃案になったら、国会を批判しますよなどと見当違いのことを言う記者がいる。
A案が否決になったら国会を批判するべきだ。その際は、全てを廃案にするのが正しい。

岡田さん、よく考え直して下さい。馬淵さん、長島さん、浅尾さん、岡田さんによく説明をお願いします。



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