食品安全委員会

2008.07.20

なぜ食品安全委員会を消費者庁に統合しないのかというご質問を多数いただきました。

食品安全委員会は、食品に関する様々なリスクを科学的に評価する機関です。
食品安全委員会という名前が的確だったかどうかと思いますが、食品安全委員会の役割は、第一に科学的に、第二に公正中立な立場から、リスクを評価するということです。

科学的な評価をする機関ですから、消費者の権利を守る役割を期待される消費者庁に統合する積極的な理由はありませんし、公正中立な立場が期待されているということからは、消費者からも生産者からも他の官公庁からも独立していなければなりません。

もし、消費者庁が食品安全委員会を統合してしまうと、生産者から見て食品安全委員会の評価はバイアスがかかったものであるという主張をしやすくなり、またしたくなります。

食品安全という観点から見て、食品安全委員会が権威ある科学的な評価をする機関でなければ、バイアスのないリスク評価をしてくれるところがなくなってしまいます。

消費者の立場からみると食品安全委員会が消費者に近い立場になってくれた方がよいという意見がシンポジウムの中でもありました。
しかし、消費者よりの食品安全委員会になると、生産者は、食品安全委員会のリスク評価は、バイアスがかかっているから第三者の評価が必要だと主張するでしょう。それは、食品安全委員会の権威を下げるだけになってしまいます。

せっかく苦労してつくった食品安全委員会ですから、その権威をきちんと守りたいと思います。

また、消費者よりの立場とは何でしょうか。
今は、安全を厳しく確保するのが消費者よりの立場だと理解されていますが、このまま物価が高くなっていくと、無駄なことは省いてコストを下げるのが消費者よりだということにもなりかねません。

食品安全委員会の公正中立な科学的なリスクの評価を元に政策を決定するのが、リスク管理機関といわれる、他の省庁、つまり消費者庁、厚生労働省、農水省等々です。
リスク管理機関は食品安全委員会のリスク評価をもとにして、消費者や生産者をはじめ各方面と意見交換をしながらとるべき政策を決定します。

ですから食品安全委員会は消費者庁に統合されるべきではないのです。



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