本会議場のベル

2006.03.03

法務省の副大臣飼育係に若干の人事異動があったので、議員会館の秘書グループと一緒に新旧メンバーでご飯を食べる。
新旧メンバーのうち5人は矯正局出身で、刑務所や少年院の刑務官や教官を経験している。彼らが異口同音に話していたのが、国会の本会議のベルに驚いた話。
刑務所や少年院には非常時に鳴るベルがある。少年院の場合、非常ベルは官舎でも鳴る。
矯正施設では人は非常ベルが鳴ったとき以外は走らないそうだ。つまり、人が走っている時は非常事態が起きているということになるわけだ。だからどんなに忙しくとも、焦っていても、遅刻しそうでも、矯正施設内では刑務官や教官は走らない。
非常ベルがなると走る。どこで非常ベルが鳴っているかを示す案内盤があって、それを見て現場に走る。
(少年院の教官が官舎で風呂に入っているときでも非常ベルは鳴るらしい。そりゃ、まあそうだ。)
その矯正施設の非常ベルの音が国会の本会議のベルと同じ音なんだそうだ。
本会議のベルを初めて聞いたときに、みんな非常ベルが鳴ったと思って駆け足の姿勢をとったり、どこだぁときょろきょろしたり、院内テレビからベルの音が聞こえただけでどきっとしたり。
慣れるまでしばらくどきどきするそうだ。
本会議のまわりでベルの音を聞いて飛び上がったり、きょろきょろと挙動不審になった人間がいたら、法務省の矯正局の人間だと思って間違いない。

全国の矯正職員の永年勤続表彰。
つまり、コンバットのサンダース軍曹が全国から集まる。この人たちがいないと矯正施設は動いていかない。ぶっとい屋台骨みたいなものだ。
だから表彰式には常陸宮殿下、同妃殿下がお出ましになり、お言葉を賜る。
当然に杉浦大臣が出席するところだが、予算委員会の締めくくり総括質疑と重なり、副大臣が代理で表彰に参列する。

両殿下を廊下でお出迎えし、来賓控え室でしばし歓談。
式典会場に移動し、まず表彰式。次に矯正協会会長の式辞。
つぎに常陸宮殿下のお言葉を賜る。次に河野副大臣が杉浦法務大臣の祝辞を代読。最後に表彰者代表挨拶。
場所を移って両殿下と共に表彰者及び配偶者(夫人とは限らない。女性で表彰される人もいるのでその場合の男の配偶者は夫君と呼ばれる)の写真撮影。
両殿下はお帰りの際に、エレベーターホールでお見送りする表彰者と夫人、夫君にずうっと声をかけて行かれる。

副大臣室の藤澤さんのお父上も表彰された。親子で高松と松山で刑務官を務めていたことがあるそうだ。
藤澤さんはお父上の表彰がうれしかったらしく、夜、へべれけになっていた。(もっとも女子少年院の教官出身者が酒が強く、つぶされたというのもあるけど)



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