2005年7月26日号

2005.07.26

全ては先週の木曜日、朝九時十四分に始まった(いや、これは正確ではない。それまでにいろいろとあったはずだが、しかし、この時点までに何があったか私は知らない)。
鈴木恒夫議運筆頭理事から携帯に電話が入り、君はこれまでエンダンにあがったことがありますか?
正直言って、そのときエンダンって何だか、とっさにわからなかった。
エンダンって何だと思っていると、鈴木筆頭が、それじゃあ、来週の火曜日、総理のサミット報告の質疑をやってもらうかもしれない。
ああ、演壇だ!!
1996年10月20日初当選以来、九年近い衆議院議員生活をおくっているが、演壇で話をしたことは一度もない。
何しろ自民党の当選三回生で演壇に上がったことがあるのは三分の一もいないのである。わぁーお!
が、まだ、鈴木筆頭の話には続きがあった。
ただし条件がある。
はあ、なんでしょうか。
演説の途中で振り返って引退勧告なぞしないこと。
はい、わかりました。
持ち時間は一応十分ということになっているが、七分にしてください。
はい。

が、この期におよんでのサミット報告である。
衆議院の調査室のスタッフなど、まあ生ものが腐りかけてるという感じですかな、と。
一応、与党を代表しての質問なので、政府と質問内容を詰めるわけだが、外務省の担当の若いあんちゃんに、で、何をピーアールしたいのと訊いても、まあサミットで予定していたものは全部言ってしまいましたから...、と誠に要領を得ない。
しかも、外務省は若手まで、二言目には「本会議答弁ですから」、つまりろくな答弁しませんというのが口癖になっている。
こんなのどうだとボールを投げても、前向きに検討しますという答弁ではどうでしょうか、類似の機会に取り上げますではどうでしょうか...。
よおーーは、何も言いたくないのである。アホラシ!
しかも、総理のサミット報告そのものが何も内容がない。

しかも、そのうちにどういうわけか時間を六分にしろということになり(このままいくと本会議までには二十五秒でやめろなどということになりかねない)、最初に投げた質問案をさらに削る。
しかも、衆議院議長が、僕のすぐ脇で、最近、本会議の演説時間がルーズになっているから、一度みせしめに十秒ぐらいオーバーしたところでやめさせなきゃいかん、などと独り言を言っている。

ということで、自分の言いたいことを言うことにした。
まずサミットに常設の事務局機関をつくり、国連と併せて二院制のような体制で国際秩序を担え。
我が国はもっと政治家で国際機関のポジションを取りに行け。
アメリカの京都議定書、対人地雷、CTBTの姿勢に関し、日本が苦言を呈せ。
アメリカの小型核兵器の開発に断固反対しろ。
本会議場でもクールビズを(これは後ろを向いて議長に)。
中国はサミットでどんな議論をしたのか。
各国の書籍をアラビア語に翻訳する支援をすべき。云々。

で、原稿を演壇で読むなどもってのほかと思っていたので、地元と往復する電車の中で時計を片手に頭の中で原稿を六分にあわせ、組み立てる。
そして、火曜日の昼、誰もいない別館の四階(委員会が何も開催されていないため真っ暗だった)で、大声で練習する。

本番では結構あがっていて、正面の時計でスタート時間を確認するのを忘れた。(練習で六分になっていたからまあ大丈夫だろう)
どれだけの声で話せばよいのか見当もつかず、こんなもんかと思って声を出した。(終わってから、うるせえと言われた)
演壇では、野次がよく聞こえるといわれていたが、まったく野次は聞こえなかった。演壇で水をごくりと飲んでやろうと思っていたが忘れた。
途中、後ろを向いて、議長に対し、英断を期待しますとやったが、振り向いたらすぐに議長の顔があって驚いた。もっと議長席は後ろの方かと思っていた。
まあ、何事も一度、やってみるものである。
が、こんな本会議でいいはずがない。もっと、議論できる本会議にしなければ。



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