2004年11月18日号

2004.11.18

朝八時半から環境税に関する環境部会。
どうせ経済産業省から発言メモをもらって振り付けられた反対派が大勢来るだろうから会議は時間がかかるだろうと、八時半に高輪宿舎を発車するバスに乗り込む。
八時四十五分過ぎに党本部の706号室に到着するが、なにやら人だかりで入れない。おっとっと。
経済産業省が議員の尻を叩くために業界の関係者を動員して目を光らせているのか。
後ろの補助椅子に座るが、人垣で全く見えない。しばらくして空席ができたので前に移る。ようやく部会長に指名をされたので、毎年毎年環境税に関する文言を税制改正大綱に盛り込んでおいて、今年突然に環境部会から税制改正要望を税調にあげないということはできないのではないか、と申し上げる。
環境省が出した「環境税もどき」案を支持する意見は全くなく、あれを前提としないでと部会長も念を押す。
最後は部会長が税調には環境税を「創設する」と昨年までよりも踏み込んだ要望を挙げることでとりまとめる。
今朝は、反対派が706号室に7時半頃から集まって部屋を占拠するという噂が流れたようで、小泉龍司代議士はそうはさせじと朝七時から部屋に来て最前列を確保していたそうだ。
経済産業省がずいぶんと熱心に、環境部会が何時からあるから出席してくれ、ぜひこういう発言をしてくれとせっせと反対工作をしていた。残念なのは西村、菅原などという将来を嘱望されている一回生までがその尻馬に乗ってワアワアやっていること。もうちょっとまじめにやってもらいたい。

環境部会が十時に終わり、そのまま国際NGO小委員会へ走る。
ミャンマーで活動をしているNGOからのヒアリング。
やっぱり外務省の動きはすこしずれている。なんでだろう??
NGOには元国連機関にいましたとか、商社にいましたとか、自衛官でしたとかいろいろな人がいるが、外務省にいましたという人は少ない。また、外務省にはNGOにいましたという人はほとんどいない。この外務省だけがかけ離れているというのが問題なのだ。
結局、外務省の川口改革は成果が上がらずに、元に戻ったが、NGOなどで活動をしていた人間や国際機関、民間企業で活躍し、能力のある人間を外務省の幹部に登用していかないかぎり、日本外交は良くならない。

タイからの駐日大使が来訪。FTAに関する意見交換。僕は日タイFTAを全面的に支持する。
人口が減少し労働力が不足する中で、現状のような嘘で固めた外国人労働者の受け入れでは通用しないし、中国を意識すれば、タイをはじめ東南アジアとFTAをきっちり結んでこちらに引きつけなければならない。(ミャンマーはもともと親中国ではなかったはずだが、中国がインド洋への道を目指して猛烈に近づいてきている。しかも、現政権に批判的なEUやアメリカもNGOを使ってミャンマー支援をしている。日本政府は何をやっているのか?)
昨年一年間で日本からタイに渡航して、タイの病院にかかった日本人の数が一説には10万人といわれる。
タイにとって日本人に医療サービスを提供することが、産業になっているのだ。
アメリカでトレーニングされた医者がたくさんいて、シンガポール資本をはじめ各国の資本が入っている病院は、医療費の安さを武器に海外から患者を集めている。タイ北東部では、フランスで訓練された医者がいて、フランスから患者を集めている。
結局、医療サービスも価格差、技術差があれば国境を越えて輸出入が始まるのだ。
ひとつ気になるのは、日本人の患者に対する臓器移植がタイで広まるのではないかということ。もしそうなったら、その臓器はどこからくるのだろうか。
FTAと臓器移植法の改正も密接に絡んでいるのだ。

タイに新しくできる空港と日本の空港を結んで、諸手続をシングルウィンドウで入力できるようにしたいという要望もFTAの関係では出されている。
タイから交渉で来日したメンバーが、タイがこういう提案をしても日本の官僚はODAでコンピュータをくれとタイが言っているとしか認識しないと怒っていた。
実は日本の気づかないところで東南アジアが日本の先を行くサービスを提供し始めている分野がいろいろある。



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