2001年12月27日号

2001.12.27

飛行機に乗ると、前のポケットに機内誌や安全のしおりが入ってますよね。
アフガニスタン行きの八人乗りの国連機にもAinaという機内誌があります。
僕が乗ったのは十二月でしたが、2001年春号が入っていました。
アイーナというのは鏡という意味だそうです。
目次を見ると、1910年から今日までのアフガン女性の歴史、アフガニスタンを破壊したもう一つの戦い、両足を切断されたアブドルラティフがCDAPのローンでどう人生を変えたか、アフガニスタンにおけるハンセン病、地雷除去作業中に友人と片足を失ったザマライアタエーが再び地雷除去作業に戻るまで、等々。
普通の飛行機ではあまり熱心に安全のしおりを読んだりしない僕ですが、国連機の安全のしおりはキチンと読んで、メモまで取りました。もしあなたがアフガニスタンに行こうと思っているならば、必ず読もう、国連機の安全のしおり!!

UNOCHA (UN Office for the Coordination of Humanitarian Assistance to Afghanistan)
安全のしおり
 もし、あなたが地雷原かもしれないところに入ってしまったら、ただちに止まって、自分を落ち着かせ、冷静に考えること。まず、自分の仲間に大声で知らせ、それから正確に、自分の足跡の上を戻ること。安全なところに待避することができたら、印をつけ、現地の事務所にすぐ知らせること。
 赤く塗られた石は、地雷原があることがわかっている危険地帯であることを示す。地雷除去作業が終わったときに、その赤い石は白く塗り直される。

地雷はどこにあるか?
 人の通らない小道に沿って
 車の通らない道路に
 道路の路肩や小道の脇に
 自動車の折り返しができるようなところに
 暗渠の中やまわり、橋のたもとに
 建物、特に壊れたビル、の壁に沿って
 人の住んでいない建物の玄関先や部屋の四隅に
 井戸の中やそのまわり、水くみ場へ降りていくところに
 壊れた乗り物のまわりに
 人が隠れられるような窪地に

地雷が周辺にある可能性を示すサイン
 死んだ動物、とくにロバ、牛、羊、山羊、犬
 小さくて、丸く、規則的に続く穴
 耕された畑の中で、耕されずほったらかしにされている場所
 弾薬箱や薬莢が落ちているところ(戦いと地雷は背中合わせ)
 缶詰の散らばっているところ(兵隊の食糧かもしれないし、地雷の入れ物かもしれない)
 集落のなかで人が使っていない建物
 ワイヤーや小枝が飛び出ているところ
 使われている道路や小道の脇に作られた抜け道
 地面に落ちている信管(ペンのようにも見える)
 小石を積み上げたり、小石を並べて円が描かれたりしているもの
 小石が道路を横切って並べられているとき

地雷が埋められているおそれのある地域では
 ちょっとおもしろそうなものや、知らないものに触ったり動かしてはいけない
 見たこともないワイヤーをひっぱってはいけない
 用を足す時でも人通りのある道路をはずれてはいけない
 見たこともない機械をいじったり、石を投げてみたりしてはいけない
 地雷の危険地域では、石から石に飛び移ってはいけない
 自動車で追い越しをするときも、道路をはずれたり、路肩に出てはいけない
 けが人に駆け寄ってはいけない
 現地の案内人なしで、行ったことのない地域に行ってはいけない
 地雷原と思われるところに入ってしまったら、自分の足跡を逆にたどれ
 気になるものを発見したらただちに報告し、周辺に印をつけること
 地雷と思われるものを見つけたら、写真にとって、地雷除去事務所に連絡すること
 自分を信じて、むやみに他人についていかないこと
 新しい地区に行く前に情報を集めること
 心配なときは現地の人に聞くこと

ちなみに、国連機内での映画、音楽、機内食、トイレはありません。



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