2001年9月10日号

2001.09.10

外交フォーラムという外務省の月刊誌がある(うーん、これも月刊養豚情報とか月刊下水道と同じかもしれない)。
九月号は、湾岸戦争から十年という特集で、いかに湾岸戦争の時に、日本は何もできなかったかという外務省の官僚の思いが切々と書かれている。世界の中で、日本が何をすべきか、何ができるはずなのか、そして、その当然と思えることがなぜ当然ではないのか。
自衛隊の隣に外国の同僚がいても、国連職員がいても、あるいは視察に来た日本の総理がいても、彼らがもし襲撃されたら知らん顔していろ、手を出すなという法律である、と。
自衛隊法が改正され、自衛隊の飛行機を邦人救出に使えるようになった、でも、救出に行くには、救出に行く者の安全が確保されていなければならない。危なきゃ、いったい誰が行くのか。もちろん外国さ、と。
ガイドライン法を鳴り物入りで作った。でも、平和が破れて戦闘が始まったら、前方と後方の区別なんかつかない。それに湾岸戦争がもう一度起こったら、湾岸を日本の周辺とでも言うのか、と。
これはなぜか。野党の反対のせいである。と書いてある。しかし、あのときに政治決断をしなかった政治家、強い指示を出さなかった総理、そして、あれから十年間、何もしてこなかった政治に対する現場の怒りが行間、いや毎行からはっきり出ている。
経済も、福祉も、教育も大事だが、安全保障も実はそれに劣らず大事なのだ。たまたま日本はこの半世紀、運が良かっただけなのかもしれない。
その安全保障、外交の議論に国民を入れてこなかった外務省は大馬鹿者の集まりだが、なにもしてこなかった政治家も同じかもしれない。現場ではあり得ないはずの法制局向けの建て前をせっせと受け入れてきた国会での無意味な議論をそろそろ真剣な議論に変えていかなければ。
と、言いつつも、だからといって東チモールに今、PKOを出すべきかはよーく議論しよう。
ちなみに、この特集の筆者の一人、宮家邦彦在中国大使館公使(当時北米局安全保障課)は、湘南ベルマーレのシーズンチケットホルダーだった!



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