『強行』採決

2015.06.20

私が初当選した頃、ある委員会で強行採決が行われた。

当選一回生が国対の部屋に呼ばれて、ウナギをごちそうになり、では強行採決がんばってくれ!?

ところが委員会の控え室に行くと、自民党の先輩が来ておらず、野党の先輩議員が、「与党が先に入って委員長を守ってくれ、その後から野党が入って。

大声を出してもいいけれど、けがをさせないようにくれぐれも気をつけて。」(あの頃、野党の一回生に旭道山がいた!)

ああ、こういうものなのかと思った。

今回の厚労委員会の『強行採決』を見ていて、何となく違和感があった。

野党が、委員長に詰め寄って、書類を取り上げようとしている。

委員長を守るはずの与党議員が委員長の周りにいない。

噂では、『強行採決』のときに『委員長を守る』のをやめたらしい。

与党が委員長を守ると、小競り合いになってしまう。だったら、委員長にがんばってもらって採決をやってもらおうということらしい。

議事運営の次第の紙をとられても大丈夫なように、委員長は議事の流れをきちんと暗記しておく。

委員会室の外に委員長が押し出されると、採決は無効になってしまうので、野党に押されて委員長が部屋の外に出そうになったら、与党が委員長が部屋から出されないように押し戻すということらしい。

委員長も大変だ。

かつては、まじめに強行採決が行われた時代もあって、ネクタイは首の後ろでちょん切っておけ、ベルトははずしておけなどという時代もあったようだ。

速記者が速記をとれないと採決が無効だというので、野党が速記者から鉛筆を奪い取りにくるので、与党は鉛筆係をつくって削った鉛筆を次から次へと速記者に渡したなんてことがあったと、大先輩から聞いたこともある。

速記者から大クレームになって、鉛筆攻撃は禁止されたそうだ。

それがいつの頃か、野党のメンツを立てるための『強行』採決になった。

霞ヶ関は、夏は早く来て早く帰るワークスタイルにするらしいが、国会がこんな状況では、ただ残業が増えるだけになりかねない。

国会の運営を時代に合ったものに変えていかねば。

どうやらこの国会は大幅に延長されるようだ。



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