認証官任命式と内奏

2019.07.26

外務大臣として認証官である大使の任命式の侍立を行いました。
 
服装はモーニング。
宮中行事では、ベストは黒、白襟はつけない。
ネクタイは無地のシルバーグレイ(銀鼠色)。
ポケットチーフはつけない。
靴は黒のフォーマルな紐付き。
 
内奏開始の10分前までに、宮中に参入します。
 
宮中への参入
坂下門から参入。
宮殿西車寄で下車。
控え室「桂の間」で待機。
 
内奏
「桂の間」から「鳳凰の間」のそばの控え室に移り、待機。
内奏は「鳳凰の間」で行います。
天皇陛下が「鳳凰の間」でお待ちになっています。
ノックして入室。
入り口で挨拶「失礼いたします」
椅子の脇まで進み、再び挨拶「外務大臣河野太郎でございます」
陛下から着席するようお声がかかったら、着席する。
「ただ今から謹んで内奏申し上げます」と申し上げ、内奏書を読み上げる。
陛下からの国務についての御下問に対しお答えする。
陛下からの御下問がなくなったところ又は陛下から「本日はご苦労様でした」とのお言葉があったところで「以上をもちまして内奏を終了させていただきます」と申し上げる。
内奏書を持って立ち上がり挨拶し、出口まで戻り、再度挨拶「退出させていただきます。ありがとうございました」、退出する。
内奏書を部屋から退出後に宮内庁職員に渡す。
「千草・千鳥の間」に移り、任官者とともに待機。
 
この後、陛下が官記に署名され、璽を押させます。
 
認証官任命式「正殿松の間」
式部副長の案内により、所定の位置につく。
陛下がお出ましの際、一礼。
陛下が所定の位置にお立ちになった際、陛下と視線を合わせた上、敬礼。
任官者が一人ずつ入室する。
介添者から官記を受け取り、一人ずつ官記を手交する。この際、官記を朗読しない。
任官者が全員終了後、陛下が所定の位置から御退出になる際、陛下と視線を合わせた上、敬礼。
陛下が「正殿松の間」から御退出になる際、一礼。
退出。
 
辞令(官記)交付の際の所作
介添者が辞令を乗せた盆を持って、侍立大臣の方に体を向け、辞令を差し出す。
侍立大臣は、差し出された辞令を取り、そのまま向きを変えずに任官者に交付する。
侍立大臣は辞令を朗読しないので、辞令は任官者が見る向きで差し出すことになる。
つまり、侍立大臣は逆さまの向きで介添者から辞令を受け取り、任官者にそのまま差し出すことになる。
 
任官者の所作
「正殿松の間」に入室、一礼。
天皇陛下の御前まで進み、敬礼。(官記のある机の手前の線にあわせる。)
侍立大臣の前に進み、官記を受領。
官記を両手で持ち、あとずさりして元の位置に戻る。
名前の紹介(後方にいる式部官が名前を読み上げる)。
敬礼。
天皇陛下がおことば。(お答えをしない)
おことばの後、再度敬礼。
三歩あとずさりして、向きを変える。
再び向きを変えて、一礼、退室。
一礼、敬礼及び天皇陛下のおことばの際は、天皇陛下と視線を合わせる。
 
認証官任命式終了後
「千鳥・千草の間」にて任官者に挨拶。
南車寄で乗車。
乾門又は坂下門から退出。
 
内奏の際、天皇陛下からの御下問は、事前に何も通告がないため、国会よりも緊張します。
 
上皇陛下の際は、内奏時間の終了を知らせるため宮内庁職員がドアをノックしても御下問が終わらず、宮内庁職員がドアを開けて入ってきて、陛下に一礼して下がるということが何回もありました。
 
また、上皇陛下の時は、答えられず、調べて出直して参りますと申し上げたこともありました。
 
5月1日に侍従長の任命式が行われましたが、大使の任命式は今回が令和になって初めてのことでした。
 
今日は、ドアにノックがある前に、天皇陛下から「本日はご苦労様でした」とお声がかかり、内奏が終了しました。



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