経済の変調

2026.09.02

9月に入って、市場が政府の経済運営に黄信号を点し始めたようです。

長期金利が9月1日には3.0%を越え、2日には3.015%まで上がりました。

超長期の30年国債の金利も4.195%まで上がりました。

為替も日米協調加入があったにもかかわらず、再び1ドル160円台に戻しています。

この円安が輸入物価の上昇につながり、消費者物価も上がっています。

9月1日から4925品目の飲食料品で価格が引き上げられ、10月にも値上げが予定されていて、年間の値上げ品目は2万品目を超えることが確実視されています。

この物価高を押さえるためには、本来、為替を円高基調に戻さなければなりません。

単純に為替介入しても、経済の基調が変わらなければ、また、時間をおいて元に戻ります。

日銀が的確に政策金利を引き上げ、政府が財政規律をしっかりと取り戻さなければなりません。

しかし、この八月末の概算要求では、「シーリングはない」といわれるような状況になり、コロナ禍前の予算に戻すどころか、コロナで膨れ上がった補正予算をそのまま当初予算に組み入れるかのような要求が続きました。

27年度の概算要求では、財務省は想定金利を3.8%とし、利払費を16兆5888億円、それを含む国債費は過去最高の36兆6386億円となりました。

社会保障費が33兆6872億円ですから、それを国債費が上回ってしまいました。

金利が上がってもすぐに全ての国債の利払いが一気に増えるわけではありません。

国債を借り換えるたびに、借り換えた国債の金利が上がり、およそ9年で一巡します。

つまり、金利が上がる中で、金利上昇と利払いの時間差のこの9年間が国の財政の立て直しのためのボーナス期間になっているはずですが、そこで大盤振る舞いをしてしまうと、その後の財政が極めて悪化します。

消費税の軽減税率を8%から1%に下げると、4兆3000億円の減収になります。

また、1%分を給付すると合計で5兆円の減収です。

さらに17分野への投資やガソリンへの補助の継続など、歳出の拡大圧力が続きます。

市場が財政規律が緩んでいるとみればさらに長期金利が上がり、利払費が増え、財政は苦しくなっていきます。

まず、国債の新規発行額の上限を明確に示し、その範囲内で歳出を組み立てるということを約束し、実行していくことが必要です。



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