ワクチンについて

2021.04.12

65歳以上への新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が始まりました。

今回の接種はファイザー社の「コミナティ筋注」というワクチンです。

このワクチンを使って、2月17日から医療従事者に対して先行接種を開始し、約2万人に先行接種者に副反応などを調べるために健康観察をしてもらってきました。

4月7日までの調査の結果です。

コロナウイルスのワクチンは、インフルエンザのワクチンと比べて副反応が強く出るようです。

使用している針が細いせいか、筋肉注射は痛くないようですが、その後、9割を超える人に注射した部分の痛みが出ています。

ただし、65歳以上に限れば8割程度でした。

発熱に関しては、1回目の接種後、1%の接種者に38度以上の発熱がみられました。

2回目の接種後は21%が38度以上の発熱をしています。

発熱は翌日が多く、接種3日目には解熱しています。

また、65歳以上に限れば、約4割に倦怠感、約2割に頭痛が出ています。

副反応が出る割合は高齢者より、若年者が高くなっていました。

新型コロナワクチン接種後の死亡例として、くも膜下出血など出血性脳卒中が4件、急性心不全1件、溺死1件の6例が報告されています。

ワクチンとの因果関係が認められたものはありません。

人口動態統計によれば、2019年の総死亡者は1,381,093人のうち、出血性脳卒中による死亡者は44,507人でした。

出血性脳卒中による死亡率は
出血性脳卒中による年間死亡数/(総人口x年間日数)、つまり
44,507/(126,254,000×365)=0.97件/100万人・日
となります。

ワクチン接種者の出血性脳卒中による死亡率は
出血性脳卒中死亡数/(1回目接種者+2回目接種者x観察期間)
となります。

観察期間を30日とすると
4/(913,341+183,357)x30=0.12件/100万人・日

今回の4件のうち、死亡までの時間が最も長かったのが9日だったので、観察期間を9日とすると0.41件/100万人・日となります。

今回の健康観察の対象は、医療従事者ですので、一般人口と単純に比較することはできませんが、観察期間を30日とした場合でも9日間とした場合でも、いずれも一般人口での出血性脳卒中の発生率を下回っています。

アナフィラキシーの発生に関しては、4月4日までに国際的な基準とされるブライトン分類の1-3にあたる報告件数が79件あり、100万回接種あたりの報告件数は72件となりました。

報告された事例は医療処置が行われ、いずれも軽快または回復しており、引き続き重大な懸念は認められないと評価されています。

国内の報告件数を海外と単純比較するのはさまざまな理由から難しいと考えられるものの、報告件数を公表すると同時に、国際的な基準であるブライトン分類に基づいて評価を続けていきます。

コロナワクチンは、副反応は多く出ますが、新型コロナウイルス感染症の発症予防及び重症化予防に関して、高い有効性があります。

ワクチン接種の当日は、接種券と身分証明書(保険証や自動車免許証など)を持ち、肩を出しやすい服装で接種会場にお出かけください。



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