「世界に続く道」
2020.08.20
IAEAの事務局長として活躍されながら、昨年、任期半ばで亡くなられた天野之弥さんが書かれた回顧録「世界に続く道」が出版されました。
ご自身の経験を、かなり率直に書かれていて、面白く一気に読み通しました。
国際機関や外務省での仕事に興味のある大学生や高校生のみなさんに是非読んでいただきたいと思います。
外務省入省からの外務省、在外公館での経験について、かなり赤裸々に書かれています。
最近の外務省は少し違うとは思いますが。
ご自身のIAEA事務局長選挙を振り返った章と河野洋平外務大臣の核廃絶決議案を国連で可決させた場面は、特に興味深く読みました。
私自身が外相時代に、日本の核廃絶決議案を国連で通すために、決議案の文言をどう修正するか、みんなでわいわいと議論したり、動画を撮影したり、電話会談を行ったりした場面と重なるところがありました。
天野さんが亡くなられて、日本人が国連機関のトップからいなくなってしまいました。
次なるアマノユキヤを出すために、政産官学挙げて取り組まなければなりません。