香港出張
2018.04.01
日本の外務大臣として二十年ぶりの香港訪問となる出張でした。
1997年の香港返還の式典に当時の池田行彦外務大臣が訪問したのが日本の外務大臣のバイの訪問の最後です。
二十年ぶりというのは、香港を訪問することを目的とする訪問ということで、香港で開催される国際会議に参加するため等で香港を訪問した外務大臣はこの間に何人かいました。
それでも最後に香港を訪問した外務大臣は、麻生太郎外務大臣になります。
「一国二制度」の下、高度な自治を有する香港は、返還以来の二十年、大いに発展を遂げました。
一人当たりGDPも日本より高く、最近でも3%を超える成長を実現しています。
また、昨年は220万人を超える香港人が日本を訪れました。
今や実に週450便の飛行機が日港間を飛び、香港からチャーター便を含めて20近くの日本の空港に直行便があります。
日本から香港を訪問する人の数は一時、年間100万人を切るところまで落ち込みましたが、昨年は120万人を超えるまでに回復しました。
今年の末までには香港と中国は高速鉄道で結ばれることになるので、香港を中心に鉄道で中国南部の各地を訪問するといった観光に香港側の期待は高まっています。
経済的には香港に進出している海外企業の中で日本企業の数が一番多く、その数は優に1000社を超えています。
香港は、日本の農産物の最大の輸出相手になっており、今回、そごうとイオンの食品売り場を視察しましたが、野菜、果物、米、卵、魚、牛肉、豚肉、牛乳、酒、ワイン、ウイスキー、和菓子、洋菓子をはじめ実に様々な食料品が販売されています。
日本の外務大臣は20年ぶりの訪問ですが、農水大臣はここ数年、毎年香港を訪れていますし、香港で行われる「日本秋祭り」には日本から多くの県知事が来港します。
残念ながら日本の一部の地域の特定の食品に輸入規制がかかっているため、その件について意見交換をしましたが、関係者の間で前向きな話し合いがもたれています。
日本各地の農産物のプロモーションが香港ではしょっちゅう行われていますが、そのプロモーションのために来港した関係者がプロモーションの間に何をしてよいのか、ビザの関係で明確になっていないという問題があり、それについても意見交換しました。
香港側が、現実的かつ明確なガイドラインを出してくれることになりました。
この他に、香港・マカオ・広東にまたがるベイエリアの開発への日本企業の参画に強い希望が出されました。
私からは、日本と中国も賛成して採択された国連安保理決議に基づく北朝鮮への経済制裁の実効性を高めるため、香港の水上警察などの法執行機関の引き続きの協力を要請しました。
3月24日
08:35 羽田発
12:55 香港着
13:30 打ち合わせ@香港空港
14:55 アンドリュー・リョン香港立法会主席との会談@立法会オフィス
以前は行政長官は、立法会に一年に4回、1時間半ずつ出席して質問を受けることになっていたのを、現在のキャリー・ラム行政長官はそれに加えて毎月一回30分、質問を受けるために立法会に来るようになったとリョン主席から説明があったので、日本の予算委員会などについて説明しました。
とても驚いていました。
子供たちの受け身や乱取り、2020年の東京オリンピックへの出場を目指す双子の兄弟の乱取りなどを見せていただきました。
香港の中心部のビルの高いフロアにある道場で、館主は高度も高いけれど家賃も高いと...
16:30 香港そごう視察
香港のそごうは香港資本が「そごう」というのれんを引き継いで営業しています。
食品のフロアには日本から多くの企業が進出していました。
ドリアンの「猫山王」を売っていました!
19:00 香港経済界との夕食会@総領事公邸
香港経済界の中心的な方々にお集りをいただき、経済、政治情勢についての意見交換をしました。
21:00 同行記者団との懇談会
3月25日
08:30 在港日系企業関係者との朝食会@ホテル
09:50 打ち合わせ@ホテル
10:45 イオン香港コーンヒル店視察
イオングループの中でも売り上げがトップクラスのお店でした。日本と違って、香港は限られた敷地に多くの階をつくるため、日本のイオンと比べて天井がとても低いのが特徴的でした。
ここでもドリアンを売っていましたが、タイ産ドリアンでした。
12:30 林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官主催昼食会@長官公邸
とてもおいしい中華料理でした。話がとても弾んで、すっかりメニューをもらってくるのを忘れました。残念。
14:40 ぶら下がり記者会見
16:25 香港発
21:00 羽田着