新嘗祭神嘉殿の儀
2015.11.25
新嘗祭神嘉殿の儀に参列いたしました。
まず夕の儀。
参集所に夜七時ごろ参集します。
寒いと聞いていたので、モーニングの下にヒートテックの上下と靴下を二枚ずつ重ねてはいて、さらに貼るホカロンを腰に張り付け、モーニングの上にはマフラーと外套という格好です。
外套は、黒色又は地味な色、マフラーは白色又は地味な色。毛皮は避けること。
七時十八分に、総理を先頭に閣僚は年齢順に並び、ろうそくがともされた提灯に導かれて参進します。
総理を先頭に三権の長、閣僚、最高裁判事などが幄舎に着床(椅子に座る)します。
幄舎は、屋根と後ろの壁はありますが、前は大きく開いていて、風が吹き込みます。運が良いとストーブの近くになります。
神殿と幄舎に囲まれた広場では、四か所ほどで穴が掘られ、たき火がたかれています。
たき火の光と提灯の光のみです。雅楽が奏でられています。
秋篠宮殿下が参進され、幄舎に着床されます。
天皇陛下が出御され、皇太子殿下も続いて参進されているはずですが、神殿には白い薄い幕が張られ、まったくわかりません。
天皇は神饌を御親供になり、御拝礼の上、御告文を奏せられているはずです。
我々は秋篠宮殿下が参進される際に起立し、その後、着床、さらにまた、長い時間起立し、着床、もう一度起立し、着床。
その後、総理を先頭に一人ずつ神殿に拝礼。神殿の前の真菰(ござのようなもの)の前で一礼し、真菰にのって拝礼、そこから降りて一礼して退下。八時二十二分
参集所で直会。
直会の献立は
雑汁
合鴨 八ッ頭芋 大根 干椎茸 焼豆腐 人参
作り身
鮃重ね作り 烏賊細作り 桂大根 花人参 防風 紅蓼 山葵
加薬飯
鰻蒲焼 干椎茸 錦糸玉子
漬物
奈良漬瓜 浅漬大根
白酒(しろき)
黒酒(くろき)
温酒
直会お開き、八時五十分
白酒と黒酒はかわらけの杯に入れて出されます。味は酸っぱく、どろっとしています。甘酒の酸っぱいもののような。黒酒も言われてみると灰色がかっているような気がするという程度で、黒いとは思いません。
この白酒(しろき)、黒酒(くろき)は、各都道府県の精農家からの献穀をもって謹醸され、行われたばかりの新嘗祭(にいなめのまつり)に供進されたものです。
天皇陛下も御告文の奏上が終わると新穀(米御飯・栗御飯)と新酒(白酒・黒酒)を神々と対座されて召し上がられますが、これも直会と称するそうです。
初穂をお供えし、それを多くの人に分かち、直会を共にすることはいにしえの新嘗祭の豊明節会(とよのあかりのせちえ)と同一のご趣旨と拝察されます。
新嘗祭には天皇陛下と皇太子殿下が純白の祭服で参列され、秋篠宮殿下はモーニングで幄舎に着床されますが、皇后陛下、皇太子妃殿下、妃殿下方は参列されません。
直会終了後、一度議員宿舎に戻り、夜中の十二時少し前に再び、暁の儀に参列するために参集所に参集します。
暁の儀
夜十一時過ぎに参集所に参集します。
服装は同じです。
十一時二十分ごろに参進し、幄舎に着床します。
秋篠宮殿下が参進され、幄舎に着床されます。
今年は、天皇陛下は出御されず、神殿で皇太子殿下が拝礼されました。
その後、秋篠宮殿下が真菰で拝礼され、退下されると、我々が同じように拝礼し、退下します。
天皇陛下が出御されなかったため、今年の暁の儀は短い時間で終わりました。
その後、参集所で直会になります。
暁の儀の直会の献立は
鴨雑煮
合鴨 小餅 芹
酢の物
菠薐草菊花巻 柚子醤油
温物
風呂吹大根 海老曽保呂掛け
温酒
零時五十分に退出。